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なぜ新入社員はすぐ辞めるのか?今年の新人「2大退職理由」とは

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 10連休という過去最長のゴールデンウィークも終わりました。みなさんいかがお過ごしでしょうか。なかには仕事が始まったものの「なかなか連休前のペースに戻せない」「仕事が辛い。会社を辞めたい……」という人もいるのではないかと思います。

就活

 長期の連休明けは退職者が増えやすい時期です。事実、転職エージェントである私たちUZUZの元にも多くの転職相談が寄せられています。そして、その中には19卒、すなわち今年学校を卒業して働き始めた「新卒」の人からの相談も少なくありません。

 仕事が始まって、1か月と少し。彼ら・彼女らのリアルな「退職の現状」と、短期離職が生まれる要因と対処法に迫りました。

19卒が短期離職する理由は主に2つ

 まずは離職中、もしくは退職検討中の19卒に行った「退職理由」のアンケート結果を紹介します(5月10日時点・有効回答数176名)。

190509_19卒短期離職理由

(画像提供:UZUZ)

 もっとも多かった理由は「条件(給料・休日など)の違い」。3割以上の19卒が「入社前に聞いていた条件との違い」を理由に、退職の道を選んでいます。次いで多いのが「人や社風が合わない」という理由。こちらも19卒の3割弱が選んだ結果となりました。その他「残業が多い」「研修がきつい」などが続きますが、先に挙げた2つに比べるとその割合は大きく下がります。

 では、この6割近い19卒が選んだ「条件が違う」「人や社風が合わない」とは、具体的にどんな状況なのでしょうか? 実際にこのような理由で退職した(もしくは退職を検討している)19卒に話を聞くと、以下のような事例が明らかになりました。

「条件と違う」「社風が合わない」退職理由

▼「聞いていた条件と違う」ケース

「入社後の配属辞令で、当初言われていた会社とは全く違う会社への配属が決定。そのため、提示されていた条件にも大きな変更が生じた。研修を受けてはみたものの、希望していた仕事ではないし、ここで働く意味はないなと感じてしまった」(接客・男性)

「基本給18万円+残業代別途支給と聞いていたのに、入社後になって『残業代は基本給に含まれている』と言われた。その他にも休日出勤の代休がもらえない、総合職採用だったのに一般職採用だったことも判明。社員もやる気がなくがっかりした」(営業・女性)

 上記はどちらも、いざ入社したら全く異なった条件を提示されてしまったケースです。会社が意図的にやったのかは不明ですが、後出しじゃんけんのようなやり方に不信感を抱く新入社員は多いようです。

▼「人や社風が合わない」ケース

「研修中だけどほぼ放置されている。上司と言えども、正直、『何様なんだろう』と思ってしまうような物言いの人がいる。ほぼ定時で上がれるので労働環境は問題ないが、このままここで働いていても成長できるイメージが湧かない」(営業・男性)

「暴言や暴力が日常茶飯事だった。『お前のせいで仕事が進まない』と頭を殴られたことも。仕事ってこんな感じなのかと思っていたけど、周囲に相談したらそうではないことがわかった。このまま働き続けていたら、精神を病んでしまうと思う」(専門職・男性)

 こちらは、働く人や社風に不信感を持ってしまったケース。“人”や“社風”は感じ方が個人によって違うので、正直、判断が難しい部分でもあります。ただ、暴言や暴力が蔓延している会社は、“人”や“社風”以前に問題があると言っていいでしょう。

 ちなみにその他には「『男は◯◯をすべきだ』のような古い考え方に馴染めない」という理由から退職したという声もありました。

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