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9割が“ノンアル”だと気づかない。サントリー「レモンサワーの秘密」を直撃

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 コロナ禍の影響で、居酒屋やレストランでの外食が減り、自宅でお酒を嗜む機会が増えた。“外飲み”から“家飲み”へと需要が変化するなか、缶チューハイや缶ビールといったRTD飲料の人気が高まっている。サントリーの調査では2020年のRTD市場は対前年比112%と過去最大の伸長を記録

 とりわけ、近年注目度が高まるノンアルコールRTDにおいては、酒類メーカー各社もシェア獲得に本腰を入れている状況だ。

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サントリースピリッツ株式会社 RTD・LS事業部の松田直子氏

 そんななか、大手飲料メーカーのサントリーは「ノンアル×レモンサワー」という新たなフレーバーを提案し、拡大する“ノンアル市場”を牽引するための布石を打っている。サントリースピリッツ株式会社 RTD・LS事業部の松田直子氏に商品開発で意識したことや、今後のRTD市場の展望について話を聞いた。

サポート役からマーケティング担当へと転身

 松田氏は2006年にサントリーホールディングスへ入社。15年に渡り、多くの部署で様々な業務を経験してきたそうだ。

「新卒から5年間は需給計画に合わせて、缶やPETといった包材容器の調達を担う業務に従事していました。また、包材メーカーとの価格交渉や折衝を通じてコスト削減を行い、より最適化された商品を市場へ供給する取り組みを行っていましたね。いわば表舞台でサントリーのブランドに携わるのではなく、“裏方”として支える役目でした」

 その後は一転、営業企画を行う部署へ異動。首都圏エリアでの営業活動の計画やキャンペーン企画の立案、商品の需給調整などの業務を4年間行ったという。

「実際に店頭へ並ぶサントリー商品のキャンペーンや需給調整など、営業現場では多くのことを学びました。また、次の飲料部門ではブランド部の企画サポートを行い、商品企画をする際の市場調査や販売に向けての細かな調整などの業務をしました。ただ、『メーカーに入ったからには“マーケティング”に携わりたい』という想いがあったために希望を出し、今のRTD部でブランドのマーケティングに直接関わるようになったんです」

海外に比べ、日本は“ノンアル”にネガティブ

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 RTD部ではサントリーの主力商品である、ノンアルコール飲料の「のんある気分」を担当。3年近くRTD飲料のマーケティングに関わるなかで、海外のノンアルコール市場の盛り上がりに注目していたという

「海外ではノンアルコールのカクテルやスピリッツ(蒸留酒)など、ノンアルコールカテゴリーが注目されていました」と、松田氏。日本のノンアルコール市場も、健康志向の高まりやウェルネスブームが相まって注目を集めている。しかし、日本はノンアルコール飲料に“消極的な捉え方”をする傾向があるという。

「ノンアルコール飲料はお酒の飲めない人が乾杯の席で周囲と合わせるために頼んだり、飲酒が続いた時の休肝日に飲んだりと、どうしてもマイナスの側面があるんです。消費者が“ノンアル”に求めるのは『お酒への罪悪感や後ろめたさを紛らわせること』。どうやったら、もっとノンアルコール飲料にポジティブな印象を持ってもらえるのかが、今回の『のんある晩酌 レモンサワー ノンアルコール』を開発するきっかけになりました

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