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ギャル+電子工作+ランニング!? 原宿をギラギラ輝いて走ってみたら…

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 2月の半ば。猛烈な寒波に襲われていた東京・原宿で、ギャルと共に電子工作を楽しんだのち、運動不足の身体を必死に支えながら代々木公園内を走った。これだけを見た読者はきっと、いったい筆者は「何を語っているのだろうか」と疑問を抱くかもしれない。しかし、すべてその当日に味わった事実である。

ギャル電

「ギャルも電子工作を掲げる時代」をスローガンに掲げるユニット・ギャル電

 筆者が参加したのは、2月10日に行われたワークショップ「ギャル電 presents ランニングをアップデート~電子工作でもっと輝けナイトラン~」だ。

「ギャルも電子工作を掲げる時代」をスローガンに掲げるユニット・ギャル電をフィーチャーしたこのイベントでは、親子連れも含めた人たちが笑顔で電子工作を楽しみ、ギラギラと輝きながら多くの人びとが行き交う原宿を駆け抜けた。

真剣な現場に飛び交う「今すぐハンダ付け!」

 ギャル電は、2016年9月から活動を続けるユニットである。ギャルによるギャルのためのテクノロジーを提案する電子工作ユニットとして、現在では、クラブカルチャーからど真面目なテクノロジー系の講演会に至るまでを舞台に、あらゆる人たちに電子工作の魅力を伝えている。

ギャル電

元・ポールダンサーのきょうこさん(左)と、現役女子大生ギャルのまおさん(右)

 メンバーは2人で、元・ポールダンサーという異色の肩書きを持つきょうこさんと、現役女子大生ギャルのまおさん。見た目からして、いわゆる誰もがイメージしうるゴッリゴリのギャルなのだが、そんな2人が電子工作と向き合う姿勢や眼差しはいたって真剣だ。

 イベント当日は、簡単な電子工作のワークショップを体験したのち、準備運動をきっちり済ませてから原宿の街並みや代々木公園内を走るという2部構成。筆者は準備段階からお邪魔したが、スタッフが慌ただしく動くかたわらで、2人は身に付けたキャップやアクセサリのネオンを調整するのに大忙しだった。

 ワークショップの会場となったのは、原宿にある小ホール。大きなプレゼン用のスクリーンがあり、その手前には作業用に置かれたテーブルが並ぶ。当日は「ランニング用のコーディネート」として、ふだんより軽装だと話してくれたのは、まおさんだ。

ギャル電

器用にハンダ付けする、まおさん。真剣な表情だ

 精密な部品により輝くネオンは、まさに生きものである。緻密なメンテナンスを必要とするため、お客さんを迎え入れるまでの準備にも余念がない。イベントではつねに「その日にさえ光ればいいと思っています」と話してくれたのはきょうこさんだ。刻々と開演が近づく中では「今すぐハンダ付け!」というパワーワードも飛び出す現場で、真剣な表情でわずか数ミリにも満たない部品同士を接合していた。

貴重な電子工作体験で小学校時代を思い出す

 慌ただしい準備のあと、お客さんたちが入りいよいよイベントが始まった。ワークショップには十数名が参加。拍手で迎え入れられるなか、きょうこさんの「今日は電子工作とランニングという、聞いたことのない組み合わせのイベントへお越しいただきありがとうございます!」という第一声に続き、会場ではギャル電の定番だという「意識の低いプレゼン」が繰り広げられた。

ギャル電

ギャル電の定番だという「意識の低いプレゼン」

 スライドの基調色は、目に焼き付くようなピンク。スクリーンをバックに、2人の掛け合いはみごとなまでにめっちゃゆるく展開していく。「ギャル歴10年」と言ったまおさんが、それに続けて「で、うちの相方~。元・ポールダンサーで、電子工作はストリートで学んだ~」と、きょうこさんを紹介。

 すかさずきょうこさんが、この日のテーマであった「ランナーカルチャーをアップデートしたい」と思いを伝えたのち、「ギャル、ヤンキー、パリピに光りモノが嫌いなやつはいない」という金言も飛び出し、笑いも飛び交う客席は2人のやり取りへと耳を傾けていた。

ギャル電

「ギャル、ヤンキー、パリピに光りモノが嫌いなやつはいない」

 そして、プレゼンが終わりワークショップがスタートした。この日に体験できたのは球状でモフモフ感のあるファーに電球を付ける簡単なモノと、手のひらサイズで幅5センチほどのLED電子掲示板にメッセージを入れるという2種類。

 お客さんへ作り方をていねいに伝える2人。作業場となるテーブルの周りには、ランニングウェアを着た人たちが群がっていた。

ギャル電

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ワークショップの様子。ギラギラ光るカセット

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