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あのギャツビーが宇宙でも使える?進化するスペースグッズを追った

ビジネス
株式会社マンダム スキンケア研究所の志水弘典氏

株式会社マンダム スキンケア研究所の志水弘典氏

人工衛星やロケットの開発、スペースツーリズム(宇宙旅行)など、宇宙産業の発展が進んでいる。

国家戦略として宇宙ビジネスに取り組むこと以外にも、最近では民間企業の躍進がめざましく、宇宙関連のスタートアップが注目を集め、宇宙時代に向けた研究開発や技術開発に取り組んでいるのだ。

こうしたなか、男性化粧品で国内トップのシェアを誇るマンダムは、2021年に主力商品「ギャツビー」(GATSBY) のペーパーシリーズを宇宙でも使用できるようにした「ギャツビー スペースシャワーペーパー」を開発した。

地球とは異なり、特殊な環境下にさらされる宇宙生活で、同製品はどのような役割を果たすのか。

株式会社マンダム スキンケア研究所の志水弘典氏に、ギャツビーの宇宙用製品を開発した背景や今後の展望について話を聞いた。
 

新興ベンチャーの脅威に負けない「イノベーション」が必要だった

マンダムが新しい価値の創出に繋がる新技術の開発を進めるべく、新規部署の「フロンティア開発研究室」を立ち上げたのは3年前。ちょうどコロナ禍で世の中が大きく一変する頃だった。

志水弘典氏

当時、世界のイノベーション研究の最重要理論「両利きの経営」の解説書が話題となっていた時期で、マンダムとしても「自社の持つナレッジを継続して磨き続ける『知の深化』だけでなく、自社の認知を超えた新しい分野や領域へ進出し、アイデアを創出する『知の探索』も行うことで、イノベーションを加速させていく機運があった」と志水氏は振り返る。

「欧米では、新興のベンチャー企業がディスラプション(破壊的なイノベーション)をもたらし、多くの産業でゲームチェンジが起きていました。国内、さらには化粧品業界においても、新たなイノベーションの源泉を探し、ビジネスとして成長させていくことが必要と考え、フロンティア開発研究室
が設立された
んです」

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