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ブルース・リーに横山やすし!「唯一無二なニットセーター」の編み物職人を直撃

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美人を再現するのは難しい

編み物☆堀ノ内

『ブレードランナー』のレイチェル

──ニットなので、いわゆる写真的な解像度は下がりますが、それが独特な味わいになっていますね。

堀ノ内:そうですね。ドットの大きさでいうと8bitのファミコンくらいの解像度です。顔のアップが多いのは、解像度が低いのでモチーフを小さくすると、再現度が落ちるからなんです。

──難しいモチーフはありますか?

堀ノ内:女優さんなど、美人は難しいです。美人な顔って絶妙なバランスでその美しさがあるんですよ。だから、わずかにズレるだけで、全く似てなかったり全然美しくならなかったりしますね。映画『ブレードランナー』のレイチェルは美人なので気を使いました。

──レイチェルは、ちょっと憂いのある表情の作り方も繊細ですよね。

堀ノ内:タバコの煙も、絵で描くならグラデーションにしますが、ニットだとモザイク絵のようにベタ塗りのドットの組み合わせなので、工夫が必要です。

ドット絵のゲームも親和性が

編み物☆堀ノ内

藤子不二雄作品はニットとの親和性が高い ※非売品

──製作されているモチーフが、1960〜1980年代の音楽や映画などが中心ですね。

堀ノ内:基本的には自分が好きなものをニットにしています。10代の頃はパンクやニューウェーブを熱心に聴いてましたので、そういった作品が多いです。藤子不二雄も好きなので、『オバケのQ太郎』を作ったりもしました。

──藤子不二雄作品は、ニットのドットと柔らかさに親和性が高いですね。

堀ノ内:そうですね。インベーダーゲームやスーパーマリオなど、ドット絵のゲームも親和性が高いです。

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