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栄養失調で倒れてもやめられない…ライブ配信の“投げ銭貧乏”に苦しむ男性の実態

コラム

1日で数万円分もの投げ銭を

「はじめは、ライブ配信をいまいち理解していなかったんです。でも、こちらに対してコミュニケーションを取ってくれたことでハマりました(笑)。自分の名前を大好きなA子さんが呼んでくれた時に、なんとも言えない優越感を抱いてしまいまして……。それからは仕事の合間にも、暇さえあればA子さんを追いかける毎日になりました

 徐々にハマっていった佐藤さん。なれないライブ配信アプリもうまく使いこなせるようになり、ついに課金もはじめたそうです。

「ライバルのファンが、投げ銭を行っているのがわかったんです。これが、実質的にA子さんの収入になっているので、もちろん投げ銭が多いファンの方がいろいろと優遇される。参加しはじめの頃は話しかけられたのですが、参加者が多いと自分は空気のような存在になる。

 そこで、試しに少額ですが、課金をしてアイテムを送ったんです。そうしたら、自分だけに話しかけてくれる時間を持ってくれて……。1人暮らしでリモートワークが多くなり、鬱々としていたところだったので、嬉しくなってその日は気づけば数万円分も投げ銭をしていました

カードの支払額が上限までいった

コイン

 どっぷりと貢ぐ生活が始まってしまいました。絶妙な時間帯に配信をしてくれていたのも、破滅への道を早めたようです。

「21時くらいから、A子さんは毎日配信をしているんです。ちょうど仕事が終わってご飯を食べるときで、もはやライブ配信をつけるのが日課になっていましたね。常連としても認知されていましたし、時にはTwitterなどで自分のハンドルネームが書かれることも。

 そうなると、投げ銭をするのが義務になっていき、いつしかおねだりされたらすぐに課金するような状況に。1番ひどいときは、A子さんの誕生日に、他のファンに負けたくないからと、次々とアイテムを送ったんです。その月は、カードの支払額が上限までいってしまったほどでした

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