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専門学校から“地方信用金庫”に就職した20代男性「専門卒は20人中1人です」

コラム

 最近、よく耳にするようになった「学歴不要論」。これからの時代は、高学歴を身につけるよりも、早く社会に出て能力を磨いたほうがいい、ということですが本当はどうなのでしょうか? 「bizSPA!フレッシュ」で過去に掲載した記事の中から特に反響の大きかった「学歴って本当に役にたった?」にまつわる人気記事を再掲載します(初公開2018年5月27日、情報は掲載当時のものです)。

銀行

※画像はイメージです(以下同じ)


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「都内にあるビジネス系の専門学校で、私は一般職への就職を目指すコースで勉強していました」

 この4月から地方都市の信用金庫で働く新卒の田中祐貴さん(仮名・23歳)は、事情があって大学ではなく、専門学校という進路を選びました。しかし、「それがむしろ良かった」と語ります。

就職予備校の強みを活かして

「高校は地方都市の進学校に通っていて、勉強が好きだったこともあって大学進学のために1日8時間ほど勉強していました。だけど家庭の事情で途中から高校に通うことができず、通信制の高校に転校して卒業したんです」

 田中さんは卒業後、契約社員として働き始めます。しかし、「しばらくは契約社員で事務職をしていたのですが、正社員として大きな企業で働きたいと思った」と、改めて進学を考え始めたそうです。

「でも、そのときすでに20歳。学生らしい生活をしてみたいと思う一方で、親への負担や焦りもあり、4年生の大学に通うよりも2年間で資格取得もできて社会についても学べる専門学校を選んだんです。簿記、ビジネスマナー、ビジネス文書やオフィスソフトなどに関する資格取得を目標としたカリキュラムで勉強して、在校中に10以上の資格に合格しました

自分なりに努力して道をひらけた

学歴

 必ずしも消極的な進学理由ではないものの、大卒が多くを占める就活市場で専門卒はやはり不利になったのでは?

「大きい企業への就職を目指していたので、そもそも専門卒だと採用枠がなくてエントリーができない、ということが多くて苦労しましたね。でも直接、人事の方にかけあってお話をうかがったり、自分なりに努力して道をひらくことができました」

 就職を目標にして2年間サポートを受ける専門学校だからこそ、強みを発揮できる場面もあったようです。

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