無我夢中で長時間働くよりも「キャリアと収入につながる」ハードワークのとらえ方
時間ではなく、責任を負うという形でのハードワーク
この状況を踏まえてぼくが推奨したいのは、「時間ではなく、責任を負うという形でのハードワーク」です。責任の負い方はいろいろあると思いますが、
■営業メインの方であれば、3~4名のチームのリーダーとなってチームとしての営業責任を毎月果たす
■コンサルタントであれば、小規模でもいいので自分がプロジェクトマネージャーとなり、最終的な品質責任を負う
とかですね。個人的に自分自身がメリッと成長できたと実感できたのは、かなりの時間働いていたアクセンチュア時代(時間的なハードワーク)ではなく、その後に転職したフロスト&サリバンでの仕事でした。
アクセンチュアでは、とてつもなく優秀な先輩たちがたくさんいて、自分自身が最終責任を持つ、という局面はありませんでした(そのようなチャンスを自ら取りに行けなかったのは自分のせいです。同年代でバキバキにプロジェクトを回していた同期や後輩はたくさんいました)。
アクセンチュア時代よりも成長できた理由
一方、フロスト&サリバンでは日本法人にあまり日本人のコンサルタントが多くなく、プロジェクトの提案から実行、最終報告まで自分自身が責任を持って遂行する必要がありました。お客さまの前に立ち、お金をいただき、プロジェクトを遂行し続けていくというのは非常に重いプレッシャーで、特に最初のほうは常に冷や汗をかいているような状況でした。
ただ、その経験があったおかげで、単に目の前の仕事をこなすだけでなく、お客さまの状況を深く深く理解し、課題を特定したうえで「プロジェクトを提案する力」、気持ちよくチームメンバーに働いてもらうための「プロジェクトマネジメント力」、「最後は自分が何とかする」という「胆力」などなど、いろいろな力を培うことができました。
そこで培った力は、現在の社長業にも大きく生きています。