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パソナは「過去最高の売上高」…飽和市場で成長を続ける人材派遣大手3社

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パソナグループ:BPOで伸びている

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 株式会社パソナグループの事業セグメントは3段階に分かれておりやや複雑です。サービス別でみるとエキスパートサービス(人材派遣:2022/5期売上高:1521億円)とBPOサービス(同1393億円)が主事業となっています。なお、BPOサービスに関しては総務・人事・経理・営業事務などを主に請け負っているようです。2019/5~2022/5期の業績は次の通りです。

【株式会社パソナグループ(2019/3期~2022/6期)】
売上高:3270億円→3250億円→3345億円→3661億円
営業利益:95億円→106億円→199億円→221億円
最終利益:19.8億円→5.9億円→67.8億円→86.2億円
売上高(人材派遣):1586億円→1514億円→1491億円→1521億円
売上高(BPO):972億円→998億円→1141億円→1393億円

派遣需要が減ったものの単価は上昇

 2020/5期は業績が横ばいとなりました。エキスパートサービス事業は消費税増税や米中貿易摩擦の影響で軟調となっていたところに第4四半期のコロナ拡大が影響し、4.5%減収しました。一方のBPOサービス事業に関しては企業のアウトソーシング需要が伸びていることから、増収となっています。利益面では一部事業の減損損失があり最終利益が減少しました

 翌2021/5期はコロナ禍により派遣需要が減ったものの、テレワークへの切り替えや「同一労働同一賃金」への対応に基づく単価上昇により人材派遣事業は1.5%の減収に抑えることができました。

 BPO事業に関しては、業務効率化の一環でBPO需要が依然拡大し続けていたことから大幅増収となり、全社売上高の増収に貢献しました。増収にともない全社の利益も増えています

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