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社長不倫辞任の「スノーピーク」が今後も安泰なワケ。アウトドア企業3社の現在地

ビジネス

 飲食店や製造業など、コロナ禍で業績が悪化する企業が多数報告されていますが、スポーツ・アウトドア関連ではむしろ業績が伸びた企業が現れています。密を避けられる娯楽としてアウトドアレジャーが注目され、ゴルフやキャンプブームが業績上昇の牽引役となっているようです。

キャンプ

画像はイメージです

 大手スポーツ小売店のアルペン、製造販売を手掛けるゴールドウイン、社長交代で揺れるスノーピークの3社の現状を覗いていきましょう。

アルペン:ウィンタースポーツだけではない

 ウィンタースポーツ用品店のイメージが強い株式会社アルペンですが、同社の事業構造は大手スポーツ用品店です。スポーツ用品を扱う「Alpen」「SPORTS DEPO」のほか、ゴルフ用品専門の「GOLF5」を展開しており、近年ではアウトドア・登山用品に特化したブランド店も展開しています。

 2022/6期売上高のうちウィンター関連が占めるのは3%しかなく、ゴルフ用品が40%、競技・一般スポーツ用品が20%でした。2019/6期から2022/6期までの業績は次の通りです。

【株式会社アルペン(2019/6期~2022/6期)】
売上高:2283億円→2179億円→2332億円→2323億円
営業利益:15.2億円→41.3億円→150.9億円→71.5億円
最終利益:▲9.4億円→0.2億円→107.8億円→53.1億円
総店舗数:404店→392店→394店→403店

最終利益の黒字化に成功した2020年6月期

アルペン

新宿駅東口「新宿ユニカビル」にオープンした「Alpen TOKYO」 ©picture cells

 2020/6期はゴルフ、アウトドア関連の売上が途中まで堅調だったものの、4Qにおけるスポーツ・部活動イベントの自粛、ゴルフなど各娯楽の自粛が影響し、全社売上高は前年比で減収となりました。

 コロナ禍が始まった当初は国内でアウトドアブームは起きておらず、休日の外出自粛がそのまま業績に影響した形です。利益面では、前年はECや競合の台頭による競争激化に苦しめられた一方、本年度はコスト削減に努めたことで最終利益の黒字化に成功しました

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