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なぜ信じてしまう?旧統一教会信者の心理を、弁護士に聞いた

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 連日、旧統一教会(現在は世界平和統一家庭連合)の政治家との癒着や多額の献金問題、信者の二世の葛藤などが報道されている。そんな中で、爆笑問題太田光氏やパックンマックンのパックン氏など一部タレントの発言が、統一教会を擁護するかのようだ、と炎上している。

世界平和統一家庭連合

世界平和統一家庭連合(旧統一教会) Nagahisa_Design – stock.adobe.com

 報道にあるように、なぜ借金までして献金をしてしまうのか。そもそもカルト教団の勧誘はどのように行われるのか? カルト被害者救済に取り組む、全国霊感商法対策弁護士連絡会の阿部克臣弁護士に聞いた。

社会にカルトがはびこる素地がある

――統一教会の勧誘はどのように行われるのでしょうか。

阿部克臣(以下、阿部):若者の場合と中年・高齢者の場合で少し違うんですが、たとえば街頭などで「人生の勉強をしませんか?」とか「手相を見ます」などと言って声をかけます。巧みに悩みを聞き出した上で、勉強会だとか鑑定会だとかその人のニードにあった解決の道筋を示します。

 特に悩みを抱えていたり居場所を探しているかたは、グラッときやすいです。孤独な若者や高齢者が増える社会は、カルトがはびこる素地があるということですね。その際、賛美のシャワーというんですが「××さん素晴らしい」などとやたら褒めたり、手紙を送ったりする手法をよく使います。

統一教会側が神で、それ以外はサタン

阿部克臣

阿部克臣弁護士

阿部:知らない間に教義を少しずつ教え込んでいき、恐怖も少しずつ植え付けていきます。「地獄は本当に恐ろしいところで、サタンになるとその地獄に落ちる」と、恐怖心を、しかも宗教だと明かす前に植え付けるんです。だからやめようとするとその恐怖がリアルな実感となって頭に蘇るようになっています。

 やめて年数が経っているかたでも、いまだに恐怖が蘇るかたもいます。この「恐怖」がやめられない大きな理由としてあると思います。

 彼らの考え方は二分法なんです。なんでも善か悪かに分ける。統一教会側が神で、それ以外はサタン。サタン側にいると地獄に落ちる、だから救われるためには神の側にいなきゃいけないんですね。その他にも、先祖の因縁がどうとかといった怖い話も用います。

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