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メンタル弱めの元自衛官が見つけた“幸せ”の正体「人生は味のないプレーンヨーグルト」

暮らし

強くなるよりも、賢くなろう

自衛隊

 私は自衛隊時代に「強さを求めて潰れていった人」をたくさん見てきました。彼らは抜群な体力があったり、リーダーシップがあったりと普通の人よりも優れた資質がある人たちでした。ただ、悩みを他人に言えずに倒れてしまったり、ストレスから問題行動を起こしてしまったり、「強さ」という漠然とした概念に縛られ、自分自身を追い詰めてしまう傾向があったのだと思います。

 自衛隊以外の社会でも「強い自分でなくてはダメだ」と思いこんで、無理をして働いて「涙が止まらなくなってしまった」という話もある以上、強さを求めることは少し危うさがあると感じています。

 では、「強くなろう」ではなく「賢くなろう」という目標だったらどうでしょうか。賢くなろうというゴールであれば「誰にも相談しないことは賢いことではない」「長時間労働するのは賢くない」など、より理性的な考え方をすることができます

 怒られて泣いても、クレームに凹むような弱さがあっても「賢くなろう」という目標があれば、そこからどう行動するかがきっと見えてくるはずです

防弾チョッキに代わる心の防具を持とう

「賢くなろう」と思えば、「自分は弱い」という前提から物事をスタートさせることができるので、うまく身を守ることができます。

 現代の戦場でも防弾チョッキやヘルメットといった防具を兵士は着用します。銃弾や砲弾の破片によって、どんなに強い人間でも大ダメージを受けるからです。人間は弱いという前提があるから、これらの防具は開発されていました

 あなたも社会で戦う以上は「自分は弱い」と認識して防弾チョッキに代わるような心の防具(考え方)を持つ必要があります。あなたが弱いのは仕方がないので、無理に強くなろうとせずに、「賢くなろう」を目標に生きてみてください。

<TEXT/ぱやぱやくん>

防衛大学校を卒業し、陸上自衛隊にて幹部自衛官として勤務をしていたが、退職後にのら犬になった男。文章を書く事が好き。「意識低い系」で、自分が主役になるのが嫌い。ミリタリーよりもかわいいものが好き。名前の由来は、幹部候補生学校で教官からよく言われた「お前らはいつもぱやぱやして!」という叱咤激励に由来する。著書に『自己肯定感低めの元幹部自衛官が教える「心が疲れない54カ条」』(PHP研究所)、『飯は食えるときに食っておく 寝れるときは寝る』(扶桑社)、『陸上自衛隊ますらお日記』(KADOKAWA)。 Twitterアカウントは@paya_paya_kun

自己肯定感低めの元幹部自衛官が教える「心が疲れない54カ条」

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