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30歳で“ミリオン作家”になった男が語る、その後「YouTubeに完全シフトした」

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ミリオンセラー作家がYouTuberになった理由

水野:そう思わせた理由は何だったんですか?

山田:そこまでの才能がないとしか……。だいたい本って、端から見ると売れるか売れないかってわかるじゃないですか。岡目八目と申しますか。本が売れるかどうかは、著者の性質やタイトルの良さ、ジャンル選定などの総合評価だと思うんです。

 僕の得意分野である「難しい事をわかりやすく」というジャンルに関しては、ブログだったり動画だったりオウンドメディアだったりのほうが向いている。だから僕はもう完全にビジネス書じゃないなっていうのを2017年に感じて、2018年からYouTubeに完全にシフトしたという感じですね。

表向きの理由と裏向きの理由がある

山田真哉

最近では「住民税で損している人」という動画が100万再生を超えた。税金や投資、節約など、難しいことをわかりやすく話すYouTubeが人気となっている

水野:ビジネス書はもう終わったと見切りをつけたということですが、その後に始めたYouTubeで、恐らく“会計士として日本一のYouTuber”ですよね。YouTubeを始めたきっかけは何だったのでしょうか?

山田:いろいろなきっかけがあるんですけど、表向きの理由は自分の会計事務所のお客様にYouTuberが増えてきたことですね。そのYouTuberが何千万円、何億円と稼いでいる、と。顧問先がそうなってくると、やっぱり自分もそのビジネスは知っておかなきゃっていうのがひとつ。

 そして、ビジネス著者文脈でいうと僕の本が完全に売れなくなったというのがもうひとつの裏の理由ですね。ビジネス書作家の神田昌典さんや本田健さんと違って、僕はファンが生まれるカリスマタイプの作家ではないので、会計だったり、会社法だったり、毎回出すジャンルを変えて売っていました。

 自分の力不足もありますが、こうした“難しいことをわかりやすく解説するジャンル”って特に本を継続購入するファンがつくわけではないんですよね。こういうジャンルは2017年ごろには完全に売れなくなっていました。その背景には、個人ブログやオウンドメディアで学ぶという人が増えてきたこと。また、YouTubeでも情報が十分になってきたので、世間は本を買わなくなっていったんですよね。

富豪作家 貧乏作家

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富豪作家と貧乏作家。あなたはどちらを目指しますか?13年間、作家・プロデューサーとしてビジネス書業界で活躍してきた著者が、富豪作家になる方法を教えます

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