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「部下と向き合えない」忙しすぎる日本型マネジメントの問題点

学び

 職場の居心地が悪い、上司(部下)との関係がうまくいかない――。そんな悩みを抱えているビジネスパーソンは少なくありません。ここ数年は、個々の能力を最大限に引き出す「1on1ミーティング」を導入する企業も増えています

人事

※画像はイメージです(以下同じ)

 HRテクノロジーとコンサルティングを組み合わせた人事課題解決を行ってきたEDGE株式会社代表取締役の佐原資寛氏も、社員一人ひとりの個性に合わせた「1on1マネジメント」を重視する一人。

 部下が伸び伸びと能力を発揮できるマネジメントのコツを披露した佐原氏の著書『成長する組織をつくる1on1マネジメント』(ビジネス社)より紹介します(以下、同書より一部編集の上抜粋)。

マネジメントの正解は「1対1の関係性」に

 これからの管理職は、部下一人ひとりの「個性」に合わせてマネジメントするべきです。それを実現する「1on1マネジメント」について、言葉を変えてわかりやすく説明していきましょう。そもそも部下のマネジメントとは、一言でいうと「一人ひとりのパフォーマンスを最大化させること」です

 マネジメントの目的が「一人ひとりのパフォーマンスを最大化させること」なのであれば、異なる性格特性やモチベーション、将来のキャリアなどを持つそれぞれに対し、個別に対応するべきだというのはおわかりになるでしょう。

「部下が合わせる」日本のマネジメント

佐原資寛

佐原資寛『成長する組織をつくる1on1マネジメント』(ビジネス社)

 たとえば、1人の上司が5人の部下を抱えているとします。5人の部下は、それぞれどこで生まれてどんな家庭に育ち、どのような教育を受けてきたか、またどんな友人がいるのかなどのバックグラウンドはまったく異なります。

 当然、性格特性も違いますし、なぜその会社に入社したのか、動機も異なるでしょう。さらに、たとえ同じ会社で働いているとしても、仕事に対する悩みも違えば、その先に歩んでいきたいキャリアも、全員同じではないはずです。

 ところが、これまでの日本企業のマネジメントは、会社の方針や上司の考えに、部下が合わせるのがあたりまえでした。上司は全員に同じ指示を与えればそれでよかったのです。部下が5人いても、「1対5」のコミュニケーションで事が足りていたわけです。

成長する組織をつくる1on1マネジメント

成長する組織をつくる1on1マネジメント

心理学的なアプローチで、部下を5つのタイプに分類 それぞれの個性に合わせた言葉がけで、必ず成果が上がる!

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