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安倍氏銃撃から考える、政治家が宗教団体に“お墨付き”を与えることの危うさ

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教科書に載る1日をどう過ごしたか?

考える

※イメージです

 事件そのものの衝撃、暴力への抗議、安倍さんの政治家としての評価、容疑者の動機や警備体制の不備、その後に立ち上がった政治家と宗教団体の関係といった議題はそれぞれに考えるべきです。個人的怨恨によってもたらされた今回の悲劇が、それでも民主主義への挑戦だと言える側面があるとすれば、政治と宗教の関係においてこそ、だと思います。

 そして、この事件を通してさまざまな人の、さまざまな発言が、どのタイミングでなされたか、自分自身のことも含めて検証していていくべきです。日本の現代史、そして教科書に載るであろう1日を自分がどう体験したのかを考えることは、非常に大事なことだと思います。

 前編の記事でも僕が強調した“わからない”への向き合い方。例えば陰謀論やカルトはこの“わからない”に対する正解を示すことで人々の不安を解消する形で入り込んできます。そうした構造への耐性として速報主義を脱し、わからないと向き合っていくのも大切です。

<TEXT/ダースレイダー 構成/bizSPA!取材班>

1977年パリで⽣まれ、幼少期をロンドンで過ごす。東京⼤学に⼊学するも、ラップ活動に傾倒し中退。2010年6⽉に脳梗塞で倒れ合併症で左⽬を失明するも、現在は司会や執筆と様々な活動を続けている。

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