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“サウナ好き”2児の父が脱サラ起業、年収の変化は?「自分でスポンサー営業も」

ビジネス

 近年は空前のサウナブームと言われている。2019年にはサウナを題材にしたタナカカツキ氏による漫画「サ道」がドラマ化され話題に。また、21年には“サウナ、水風呂、外気浴”をくり返し、心身の状態が良くなることを意味する「ととのう」が、新語・流行語大賞にノミネートされるなど、サウナに関する話題を目にすることが多い。

サウナ

※画像はイメージです

 しかし、サウナブームが報道される一方で、サウナを利用する人が減っているという調査結果も出ている。今年の3月7日(サウナの日)に発表された、日本サウナ総研による「日本のサウナ実態調査2022」によると、21年のサウナ愛好家人口は、前年から約1000万人も減少したという。

 そんななか、サウナ界を盛り上げようと奮闘しているのが、サウナの口コミメディアサイト「サウナタイム」代表の瀬尾圭太氏@chieskta)だ。2児の父の瀬尾氏が脱サラ起業した理由から、年収の変化まで詳しい話を聞いた。

「サウナタイム」は副業の予定だった

――瀬尾さんは脱サラされたということですが、「サウナタイム」を始めるために会社を辞めたということでしょうか?

瀬尾圭太(以下、瀬尾):(汗を拭いながら)今日、テルマー湯(サウナ施設)から来てるので、汗がすごくてすみません……。以前はブライダルの口コミのウェブ媒体を扱う会社で働いていて、会社員をしながら「サウナタイム」を立ち上げました。立ち上げて、1年弱くらいしてから会社を辞めました。

 当初はブライダルとサウナタイムを両立してやっていこうと思っていて、副業のつもりで始めたんです。ですが、なかなか両方って難しくてですね……。サウナの仕事がすごく楽しかったというのもあって、徐々に退任しました。

 退任する時は経営ボードにいたので、辞めたいタイミングで自由に辞めれる訳でもなく、会社の役員の人たちといろいろ話をして、時期を見計らって辞めました。

“脱サラ”への不安はなかったのか?

サウナタイム

「サウナタイム」代表の瀬尾圭太氏

――サウナタイムを始めて、そちらの仕事が楽しくて辞めたという感じでしょうか?

瀬尾:当時、会社では営業組織を束ねる、営業統括だったんですよね。そういう仕事をしながら、サウナタイムをやりたいという気持ちと同じくらい強く、自分はマネージメントや“〇〇長”というような仕事が、とてつもなく向いていないと思ったんです。

 典型的な“代打オレ”っていうタイプなんです。メンバーを育成するより先に、自分が営業に行っちゃったりとか。サウナタイムは自分ひとりなんで、役職も立場もなければ、完全なるいちプレーヤーなんです。いちプレーヤーのほうが実績も出せるし、性にも合っていて、楽しいんです。監督に向かないタイプなんで、人を育成するよりも、自分でどんどん行きたいというか……。

――脱サラするのに金銭的な心配などはありませんでしたか?

瀬尾:めっちゃありましたよ。言うなれば、上場企業の経営ボードだったので、「なんでわざわざ?」という感じはありますし、そういう会社だから安定した収入をいただいていたということもあります……。それに、能力図で言うと、自分はいろいろなことが満遍なくできるという器用なタイプでは全然ないんです。

 ひとつのことは得意ですけど、それ以外は経費精算もロクにできないようなタイプなので。脱サラしていろんなものを上手く回せるかというと、そんな自信はなかったですし、世間の目も変わってくるだろうし、不安しかなかったですね。

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