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焼肉をもっと美味しく食べるために、プロが教える「焼き方のコツ」

暮らし

3)肉は置いてあった場所ではなく、その隣にちょうつがいのように返す

焼き肉

 前項の「肉を置いていいのは、プレート面積全体の3分の1まで」というのは裏返すスペースを確保する狙いがある。肉が熱せられるということはプレートの温度が肉に移動しているということだ。肉が接する部分のプレートは肉に熱を奪われている。即焼き目をつけるなら、熱が十分蓄えられている場所に返したほうがいい。

 だから肉はちょうつがいのドアのように、温度の高い隣の空いたスペースへと返す。高温で表と裏に香ばしい焼き目をつけ、ミディアムレアの内部からあふれる肉汁ごと楽しみたい。何げない返しの動作にも、上手に焼くための意図が込められている。

<TEXT/ライター・フードアクティビスト 松浦達也>

調理の仕組みや科学、食文化史などを踏まえ、料理誌・一般誌・新聞・書籍・ウェブメディアまで幅広く執筆・編集を手がける。テレビ・ラジオなどで食トレンドやニュース解説、番組監修や企画も。エビデンスにもとづいた考察に定評があり、肉焼き関連のコンテンツも多い。著書多数。
●Twitter:@babakikaku_m
●Instagram:@babakikaku_m

教養としての「焼肉」大全

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最初に牛タンにレモンをかけた店は?内臓のホルモンも「放るもん」由来ではない!焼肉店のカルビやロースは、カルビやロースじゃない焼肉を愛し、焼肉に愛されたスペシャリストが徹底解説。知れば焼肉がもっと旨くなる!

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