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陸上自衛隊が「死ぬかもしれない」ストレスに直面した時にやること

暮らし

 仕事やプライベートでなんとなく疲れた、イライラするときは、極限状態で仕事をする「自衛隊流」のメンタルハックを参考にするといいかもしれません。教えてくれるのは、『ノンストップ!』(フジテレビ系)でも紹介され、SNSでも毎週のようにバズる、Twitterフォロワー19万人超え(※2022年6月時点)の異色の元自衛官・ぱやぱやくん@paya_paya_kun)。

シャワー

※画像はイメージです(以下同じ)

 今回は、ぱやぱやくんの最新の著書『飯は食えるときに食っておく 寝れるときは寝る』より、ストレス状態の見分け方と解消法を紹介します(以下、同書より一部編集のうえ抜粋)。

シャワーの水を長時間見つめる

 陸上自衛隊でのメンタルヘルス研修で、「災害派遣や海外派遣時の入浴で、蛇口やシャワーの水を長時間ボンヤリと眺めている隊員がいたら、よくケアをしたほうがいい」と教わったことがあります。人は精神的な疲労がたまると、単調な動きを見続ける傾向にあるそうです。

 もし単調な動きをずっと見ていられるのであれば、疲れている可能性があるので、お大事になさってくださいね。

 自衛隊が活躍する災害派遣の現場は、テレビで見ると頼もしいシーンや心温まるシーンが多いですが、実際には「責任感」や「使命感」という言葉では割り切れない「極度にストレスがかかる場面」に直面します。たとえば、鳥インフルエンザや豚コレラなどが発生した際は、大量の家畜を屠殺する任務が与えられます。心身ともにかなりキツいのに、あまり感謝されない辛い役目を追うことになります。

「死ぬかもしれない」ストレスに直面

ぱやぱやくん

ぱやぱやくん・著『飯は食えるときに食っておく 寝れるときは寝る』(扶桑社)

 また、トンネル崩落事故の救助活動などの際には、「自分と部下が次の瞬間に死ぬかもしれない」というストレスに直面します。被災者の生活支援の際には、何日間も風呂に入れずに支援活動を頑張っているにもかかわらず、被災者から心ない言葉を浴びせられて傷つくこともあります。

 そんな日々が何日も続くと、一息ついたときなどに、急に頭の中が真っ白になって、何も考えられなくなります。このような状態を放置しておくと、瞬く間に人はストレスにつぶされてしまうのです。

 そんな状況を未然に防ぐために、陸上自衛隊では活動後に必ず「解除ミーティング」をします。このミーティングは何かの指示を出すものではなく、「自分が現場で何を思ったか、何に困ったか」をチームとして共有する行為です。ストレスがかかる環境では、「ねぎらって、意見を聞いて、身体の調子を確認して、希望を与える」ことがとても大事なのです。

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