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世界同時株安にも強い「相場の読み解き」方法。投資のプロなら知っている

コラム

トレンド相場とレンジ相場

 さて、トレードをするうえでまず大事なことは、相場の流れをいかにつかむかです。相場を分解すると、上下どちらか一方向に動く「トレンド相場」と、ある一定の幅(レンジ)の中で上下を繰り返す「レンジ相場」の二つに分けられます。一般的に、特に為替相場などでは3割のトレンド相場と、7割のレンジ相場で構成されていると言われています。

 そして、トレンド相場やレンジ相場では、新規に売買するタイミングや利益確定のポイント、損切ポイント(ストップロス)などが異なり、利用すべきテクニカル指標も変わってきます。よって、まずは今の相場がトレンド相場なのか、それともレンジ相場なのかをつかんだ上で、その相場に合ったテクニカル指標を設定して、投資戦略を考えます。

 また、一日の中で売買を繰り返すデイトレードなのか、数日から2週間程度で売買するスイングトレードなのか、それとも数週間から数か月で取引する中・長期トレードなのかなど、時間軸によって、その相場動向が違って見えることがありますので、注意が必要となります。

勝率を上げやすいのはトレンド相場

 トレンド相場は、基本的に上下動を繰り返し形成されるものですが、大きな流れで見るとある一定の方向を目指しています。上を目指していれば「上昇トレンド」、逆に下を目指しているときは「下降トレンド」です。レンジ相場との見分け方は、高値を切り上げているか、もしくは、切り下げているのかで判断できます。

 一度上昇トレンドが始まると一定程度上昇が続き、下降トレンドが始まれば一定程度下落が続く傾向にあります。そのため、このトレンド相場を追いかけてポジションを持つ「順張り」戦略が、難易度の低いトレード手法になります。

チャート分析

トレンド相場イメージ ※『勝ってる投資家はみんな知っている チャート分析2』より

 次にレンジ相場は、上下動をしているものの、大きな流れで見ると、上でもなく、下でもなく、横ばいになっています。一定の範囲内で上げ下げを繰り返しているレンジ相場は、その動きから「持ち合い相場」などとも呼ばれます。値動きの下限に来たら買い、上限に達したら売る、といった単純なトレードをするのがセオリーです

 しかし、値動きがその範囲を飛び出してしまうダマシや、短い時間軸だけで見ているとトレンドが出ているように見えることも少なくありません。また、レンジ相場が続けば続くほどそのレンジをブレイクした後の勢いが強くなるという特徴があり、下限で買っていたポジションが猛スピードで奈落の底に落ちてしまうこともあります。よって、レンジ相場でのトレードは難易度が高いため、あまりオススメできません。

勝ってる投資家はみんな知っている チャート分析2

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