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給料は増えない、物価上昇…「急激な円安」の背景。何がまずい?どう対処すべきか

コラム

アメリカはさらに金利を上げるって本当?

ドル 円

US Dollars, Japanese Yen © Hai Huy Ton That | Dreamstime.com

 日銀のアメリカ版であるFRB(米国連邦準備制度理事会)はすでに、2022年度に段階的に金利を上げることにしています。となると、今後アメリカの金利はさらに上昇すると見込まれます

 アメリカにとって金利上昇は諸刃の剣でもあります。金利上昇に伴い、住宅ローン金利が高騰しています。住宅ローン金利が上昇すると家が売れにくくなります。すでに、アメリカの住宅関連企業の株価は大きく下落しています。他にも株式市場は金利上昇に対して弱いですから、住宅関連以外の株価も下がる可能性が高くなります。

 今後、日本でも金利を引き上げるというニュースが出てくれば、住宅ローン金利の上昇とともに、家が売れづらくなります。代わりに、住宅価格が値下がりする余地もあります。株価への悪影響はありますので、投資の内容を見直す準備も必要でしょう。

株や外貨などの資産をどうすればいいのか?

 円安に大きく触れたことで、外貨建ての資産が増えた人も多いでしょう。例えば、勤務先での確定拠出年金、iDeCo、つみたてNISAなどで外貨建ての投資信託を保有している人、外貨預金、外貨建保険の契約がある人は、外貨建ての資産が増えているはずです。

 円安が長期的に維持されると判断する場合は、投資の内容を見直すべきでしょう。例えば、積立投資で、日本株式投資信託と外国株式投資信託を50:50の割合で購入している場合、アメリカ株式投資信託の評価額が増加しています。その場合、当初の投資割合である50:50に維持しなければ、一方のリスクが大きくなり、投資資金全体のリスク、リターンのバランスが崩れます。

 また、金利上昇に伴い、債券価格が下落しますが、これから投資しようとする場合は、低下した価格の債券を購入できますから、外国債券投資信託に買い替えるという選択もありえます(※金利上昇に伴う株価下落を前提とした場合の考え方です)。

 もちろん、円安になって投資元本が増えていますから、何もしないという選択も大いにありえます。

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