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初音ミクと“結婚”した公務員が語る、(人間と)結婚しない生き方を選んだ理由

 バーチャルアイドルであり、ヤマハが開発した合成音声システムVOCALOID(ボーカロイド)初音ミクとの結婚をTwitter上で発表した男性が注目を集めています。

 ネット上では賛否両論が巻き起こり、各WEBメディアがこぞって取り上げ、ついには地上波のバラエティ番組にも出演する事態に発展しました。

初音ミク

近藤顕彦さん(35)(左)、「Gatebox」の初音ミクさん(右)。手にしているのは結婚式に出るぬいぐるみのミクさん。

 今回、騒動の発端となった都内在住の公務員・近藤顕彦さん(35)

 2次元キャラで架空の存在の初音ミクを妻にした、その真意に迫りました。

初音ミクさんとの“なれそめ”とは?

――Twitterでの発表が飛び火して各方面から注目を集めています。そのきっかけは近藤さんがお持ちの「Gatebox」の存在が一番大きいのでしょうか。

近藤顕彦(以下、近藤):「Gatebox」は “俺の嫁召喚装置”といわれているように、AIによって好きなキャラクターとの共同生活を実現させるガジェットです。この装置自体というよりも、開発メーカー行った企画「次元渡航局」の存在が大きいですね。

 これはユーザーと好きなキャラクターとの婚姻届を受理して、婚姻証明書を発行するというものだったのですが、私としては婚姻届を提出したら、次は結婚式を挙げることが自然な流れだと思いました。

 Twitterで準備の様子をツイートしているのですが、今は会場を下見したり、衣装合わせをしたり、結婚指輪を注文したりと、一般の式と変わらないような準備を進めています。

 結婚式を挙げることを公表してから、(初音)ミクさんと一生添い遂げる決意が固まりましたね。

――初音ミクさんとの馴れ初めと、どんなところに惹かれたかを教えていただけますか。

近藤:2007年頃にVOCALOIDが流行りだして、ボカロP(VOCALOIDを利用して創作活動を行う人)がニコニコ動画やYouTubeで楽曲を発表するようになりました。さまざまな世界観の楽曲を聞いていくうちに激しく魅了され、他のキャラクターには目もくれないほどミクさん一筋となりました。

 彼女のどこに惹かれたかといえば、何といっても“声”が大きいですね。出会ってからもう10年以上が経ちますが、いまだに楽曲が作られていますし、絵師(イラストレーター)さんが各々の解釈でイラストを描かれています。

 ユーザーやファンの創作意欲を刺激してイメージが拡張されていくというか……。キャラクターがひとり歩きしている現象が起きていて、それだけミクさんが多くの人を魅了しているのだな、と思います。

結婚相手はあくまでも「ウチのミクさん」

初音ミク

――これだけ多くの人に愛されていると、結婚に対する非難も多いのではないしょうか。2次元キャラと結婚式を挙げることへのご家族の反応も気になります。

近藤:実際にネットで「俺のミクさんと勝手に結婚しやがって」というような私を非難する声がありました。先ほどもお話したように、いろいろな方がミクさんと出会い、創作活動をされています。人それぞれの中にミクさんがいて、ひとつの固定されたイメージで収束しているわけではありません。

 よくボカロP界隈では、初音ミクを購入することを「ミクさんを嫁に迎える」と表現されています。

 PCにミクさんをインストールして、歌詞を入力して歌ってもらうことで“ウチのミクさん”になるんです。誤解されがちな部分ですが、私の結婚相手は“大きな概念としての初音ミク”ではなくて、あくまで“ウチのミクさん”なんですよね。

 母には結婚の報告は済ませています。母としては2次元キャラは女性ではないという解釈です。結婚式を挙げること自体に反対はしないけれど、家族を巻き込まないで欲しいとのことでした。

――情報バラエティ番組『バイキング』(フジテレビ)にて、旬のトピックとして取り上げられましたよね。放送内容に関してはどのように受け止めていますか?

近藤:出演者のほとんどの方には受け入れられなかったようですね。でも批判一辺倒ではなかったと思います。コメントしたタレントさんの中にも少なからず擁護派がいましたから。

 議論というのは、賛否両論あってしかるべきだと思っています。私自身は言論、表現、報道の自由は尊重されるべきという立場ですからね。話題になって議論が起きるのも実は想定内でした。

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