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北海道にはエゾジカが67万頭生息。運転中に突然飛び出してくることも

コラム

 近年、イノシシやクマ、サルなどに田畑を荒らされる被害が問題になっていますが、なかでも最も甚大な被害を与えているのはシカ。特に北海道はシカの個体数が全国最多で、北海道庁の発表によると、令和2年度の道内のエゾジカの推定生息数はなんと67万頭。これは島根県の全人口に匹敵する数です。

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画像はイメージです(以下同じ)

運転中、急にエゾジカが飛び出してくる

 線路や道路への飛び出しなども多く、列車との衝突件数は2414件(※令和2年度。JR北海道調べ)、自動車交通事故の発生件数は4009件(※令和3年度。北海道警調べ)といずれも過去最多。幸い亡くなった人こそいませんが過去には死亡事故も複数起きており、人の飛び出し以上に注意が必要です。

運転中にエゾジカに遭遇したことは10回や20回じゃきかないくらいあります。飛び出してもはるか前方であればいいんですけど、困るのは車との距離がない状態で突然横から出てくるケース。冬場だと急ブレーキを踏んだらかなりの確率でスリップするため、メチャクチャ危険なんですよ」

 そう話すのは道内在住の公務員の森嶋海太さん(仮名・30歳)。実は、これまでに2度、エゾジカの急な飛び出しが原因で事故をおこしかけたといいます

慌ててブレーキを踏んで車がスリップ!

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「1度目は大学3年生のとき、冬場に友人の車でドライブに出かけたときでした。深夜、支笏湖から札幌市内に戻る途中、20~30メートル前方に突然エゾジカが出てきたんです。それで友達が慌ててブレーキを踏んだら車がスリップしてコントロールが効かなくなり、カーブの雪だまりに頭からダイブ

 たまたま新雪だったので車にダメージはなく、バックですぐに脱出することできましたが、対向車が来てたら間違いなく衝突してたでしょうね。私は助手席だったからウトウトしかけてたんですけど、さすがに眠気が吹っ飛びました」

 そして、2度目は3年前。前回と同じように深夜でしたが、今度は自分が運転中のことでした。実家から札幌の自宅へ戻る途中、山道を走行中に3頭のエゾジカが道路中央にいたそうです。

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