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車を年末に購入したら実は損する?今さら聞けない「減価償却」とは

コラム

年末に購入すると損、買うなら年初や期首に

 一方で注意点もあると松嶋氏は釘を刺す。

年末に購入すると、1か月分しか経費にならないため、買うなら年初や期首がお勧めです。また、節税目的で買うとしても、実際には税金や維持費といったキャッシュアウトを伴うので、本当に節税になっているかはよく検討してください。減価償却には定額法と定率法の2種類の処理の仕方があるので知っておくと便利です」

 外車に限らずリセールバリューの高い人気車で使える節税技、車好きならぜひ活用したい。

減価償却の定額法と定率法

副業会社員の節税マニュアル

■ 定額法
・取得金額×償却率(定額法)×使用月数/12=その年の減価償却費(経費)

事前に届け出をしなければ減価償却の計算は定額法で行われる。購入した資産を耐用年数に応じた償却率で均等に経費にしていく。例えば22万円のTV(耐用年数5年)を7月に購入したならば22万円×0.20×6/12=2万2000円。これに家事按分を50%とするならば1万1000円が購入年の経費となる。

■ 定率法
・未償却分の残高×償却率(定率法)×使用月数/12=その年の減価償却費(経費)

事前に届け出をすれば、経費を初年度に大きく、その後を段々と小さくできる定率法にできる。22万円のTVを7月に購入した場合、22万円×0.44×6/12=4万4000円。これに家事按分を50%とするならば2万2000円が購入年の経費になる。

<取材・文/週刊SPA!編集部>

【松嶋 洋】
税理士。税務調査対策および税務訴訟に強い。元国税調査官であり、税理士に対して税制改正セミナー講師を務めるなど、税法解釈と調査対策を得意とする

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