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体育会系は「就活に有利」は本当か?コロナ禍での変化を当事者らに聞く

学び

 かつては就活に強いイメージがあった難関大学に在籍する体育会系の大学生たち。しかし、ここ数年の就活環境の変化で、その状況が大きく変わってきているという。

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 2021年10月、アスリート学生の就活における課題解決をテーマとする専用SNS「stair(ステアー)」をローンチした米田昌弘氏をはじめ、現役のアスリート学生に、体育会系の学生たちを取り巻く就活の変化をうかがった。

横浜F・マリノスのスポンサーを務めた

 無類のサッカー好きが高じて、公私でスポーツと深く関わってきたという米田氏。2007年に起業したテックベンチャーは7年間、「横浜F・マリノス」のスポンサーを務め、2016年にM&Aでバイアウトさせた過去を持つ。

 そんな米田氏がstairを起業したのは2020年のこと。キャリアコンサルタントとして難関大学のアスリート学生への就活支援を行う友人から、その現状を知ったのがきっかけだ。

「難関大のアスリート学生なんて、当時はエリートで羨ましいとすら思っていましたが、『とんでもない。かなり手強いよ』と聞き、不利な就活環境に置かれていることを知りました。文武両道で頑張ってきたポテンシャルの高さを持ちながら、就職先でのミスマッチも多発している実態があり、世間のアスリート学生の就活のイメージと大きなギャップを感じましたね

現在はOBOGとの関係が希薄化

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米田昌弘氏

 リファラル採用(社員紹介採用)も多く見られたアスリート学生だが、企業が求める人材像の変化などを背景にOBOGの就職先が多様化。ひと昔前の体育会系とは異なり、在学生との関係性は希薄化しているという。

「部活のOBOGが誰なのかを認識できていない在学生も多く、その傾向はコロナ禍でさらに加速しました。先輩・後輩の関係で積極的にアスリート学生を採用していた銀行などにヒアリングしても、ITエンジニア職など必要な部門に必要な人材を採用する現実的な傾向が強い。アメフトなどリファラルを期待されやすいメジャースポーツの学生でも、慌ててIT通信業界へシフトするケースも増えています」

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