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高杉真宙、劇場版”キミスイ”声優に挑戦で「久々に逃げ出したくなった」

暮らし

――心を閉ざしていた「僕」がどんどん変化していく様子を見事に表現されていましたが、キャラクターを演じる上で共感した部分はありましたか?

高杉:「僕」はかなりこじらせていますが、人との距離感の取り方とか理解できるところはたくさんありました。あとは、自分のなかでも、見せたい部分と見せたくない部分がはっきりしているので、そういうところもわかるなと思いましたし、つねに自分と戦っているようなところも似ていますね。

 それから、僕も本や漫画、アニメ、ゲームといった現実ではない世界が好きで、そこに没頭している時間というのは、僕にとっても幸せなので、そういう考え方も近いと思いました。

高杉真宙

――他人との向き合い方についても考えさせられるところは多かったと思いますが、普段の生活で友達や共演者の方とコミュニケーションを取る際に大切にしていることは?

高杉:最近はだいぶ落ち着きましたけど、僕は人見知りなタイプなので、人との距離感というのは気になるし、大事にしたいと思っているんです。なので、まずは人の話をきちんと聞くようには心がけています。

友達とは、自分の人生を豊かにしてくれるもの

――「僕」は同級生の桜良との出会いで大きく変わっていきますが、高杉さんにも学生時代にそういう出会いはありましたか?

高杉:まずひとつはアニメですね。というのも、中学2年生で東京に出てきたとき、何かに反抗していたのか、友達を作る気持ちになれなかったのですが、アニメの話をするようになってから友達ができたんです。だからアニメと出合えてよかったと思います。

 あとは高校で知り合った友達が2人いるんですけど、彼らとは考え方もタイプも全然バラバラなのに本当に仲が良いんですよ。「一生友達でいるためにはどうすればいいか」という話をするくらい(笑)。

高杉真宙

「いろんな話ができる友達に出会えたことは、僕の人生を豊かにしてくれる」

――では、劇中で好きなシーンやセリフはありましたか?

高杉:映像を見て素敵だと思ったのは、花火のシーンですね。あと、僕がすごく好きな言葉は、「自分はほかの人によって作られている」と桜良が病院で言う台詞。

 自分一人でできると思っている部分もありますけど、周りの人の言葉とか、意見とか考え方によっていまの自分ができているんだろうなというのを改めて気づかせてくれる言葉だと思いました。

――桜良は死ぬまでにしたいことリストを作っていましたが、もし高杉さんもリストを作るとしたら何をやりたいですか?

高杉:実は僕はあまり後悔がないので、たとえば「今日死にます」と言われても、「そうなんだ」と思うくらい意外とやりたいことがないんですよ。

 でも、自分の子どもとか孫の顔が見たかったなくらいはあるかもしれないです(笑)。本当にそれぐらいですけど、そのくらいいまを必死に生きているのかなとは思っています。

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