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親のネグレクトのせいで偏食だった彼氏を救った彼女の献身「すごくカラダが軽い」

コラム

 おいしくてラクだからと、好きなものや調理に手間のかからないものばかりを食べてはいませんか? そういった偏食は早いうちに直しておかないと、知らない間にじわじわとカラダを蝕んでいるかもしれません。

食事

※画像はイメージです(以下同じ)

 世間でいうネグレクト状態で育った天羽絢斗さん (仮名・21歳男性)は、物心ついた頃から家にあるパンやカップラーメンなどを食べ、お菓子で過ごす日や何日か食べない日もあったと言います。そのためか食に対するこだわりもなく、偏った食生活を送っていました。

世間体を気にする親のネグレクト

「子供の頃に食べることや食事について考えたことはありません。何日か前に出かけた親が残していった食べ物を食べてお腹を壊したり、死ぬほどの腹痛に見舞われたりしたこともあります。生きているだけで精一杯。おいしそうだと思うものは、ハンバーガーやラーメンなどのあったかいものでした」

 母親はネグレクトではあったものの世間体を気にするタイプだったため、服装や靴は新しいものを買い与えてくれたのだとか。また、教師や近所の人には「いい母親」のフリをするため、なかなか公な支援には至らなかったそうです。

「でも、母親がいないときにそっと食べ物をくれる人もいて、周りは完全に気づいていたと思います。先生や近所の人に何度も家庭環境について聞かれましたが、助けてもらえる感じがしなくて。施設とか入れられて、そのあとはどうなるんだろう? という恐怖が、いつもつきまとっていました」

仕事の強要と県外脱出

学校

 教師や近所の人、学校の友達などの努力や配慮もあり、真っ直ぐ成長した天羽さん。どうにか夜間高校に入学しますが、働ける年齢になった天羽さんを母親が見逃すはずもなく、仕事を強要。学校を休んでバイトを掛け持ちするも、バイト代もせびり続けられ、挙句の果てには単位が足りずに留年。自暴自棄になります。

「このままでは、親に人生を滅茶苦茶にされると思いました。そこで自分なりに調べて、いろいろな人や公的機関の支援を受け、寮のある県外の会社で働くことにしたんです。友達もいない県外での生活は孤独でしたが、最初だけでした。寮には同じような境遇の同僚がいて、仲良くしてくれたんです」

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