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元歌舞伎役者の45歳書店員が語る、コロナ禍での「銀座 蔦屋書店」の日々

ビジネス

モチベーションと「仕事のアドバイス」

蔦屋書店

――銀座 蔦屋書店でこれからやっていきたいことはどんなことですか?

佐藤:現在も、非常に魅力がありながら、まだ広く注目されていない作家さんや、若手作家の方を積極的にお客様に提案しており、それを今後も続けていきたいと思っています。そして、お客様と作家さんの作品をつないで、作家さんの生活が回っていき、制作活動がうまく進んでいくように応援をしていきたいです。こうしたことを積み上げて、より多くのお客様に「銀座 蔦屋書店が提案するものなら」と信頼していただけるようになりたいですね。

――歌舞伎の世界で19年生き、そこからさまざまな仕事を経験してきた佐藤さんから、仕事に悩む人へアドバイスをお願いします。

佐藤:自分はひとつの道に長くいてその上で転職をしてきたので、参考になるかはわかりません。ただ、これまでのことは絶対にいきるんです。一生懸命やったことは決して無駄にならない。

 もちろん不安だろうし、毎日いろいろなことがある。それはみんなそうだと思うんですが、その中で自分が納得できることを常にやってほしいです。それは絶対に嘘をつかない。そうしたら、キャリアプランみたいに綺麗じゃなくても、自分が誇れるキャリアになっているんじゃないかなと思っています。

<取材・文・撮影/望月柚花>

【佐藤昇一】
銀座 蔦屋書店 日本文化コンシェルジュ。1976年大分県生まれ。国際基督教大学中退。歌舞伎俳優中村蝶之介として19年間の修行に打ち込む傍ら、江戸の服飾、結髪についての探究を始める。現在は日本文化の魅力を紹介するとともに、日本の食文化や美術にまで研究の領域を広げている
Twitter:@Chosan1976
instagram:@sato_shoichi
note:@chonosuke

1993年群馬県生まれ。高校中退から数年間のひきこもり、アルバイト、副業ライターを経て2020年にフリーランスに。趣味は写真と読書。Twitter:@mochizu117

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