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パワハラ自殺が大企業で相次ぐ。佐川急便、三菱電機…なぜいつも防げないのか

学び

パワハラは人の心をナイフで刺し続けている

ブラック

 人の心と身体は繋がっています。パワハラの言葉で心を傷つけることは身体を傷つけること以上と解釈することもできます。ナイフで刺された心の傷は本人も周囲の人にも見えづらく、ストレスと共に蓄積していきます

 人命第一という意識は一人ひとりが認識していることですが、自分自身が職場にいる1人の人間になると、知らず知らずのうちにその意識が薄れてしまうところも懸念されます。自殺してからではすべてが遅いのです。

 ハラスメントは絶対にあってはならないことですが、起きてしまった場合は命の危険にまで及ぶ場合があるため、それは必ず防がなければならないことです。

 被害者本人、職場の同僚、家族、友人は被害者が自殺に至る最悪のケースを防ぐためには何ができるのでしょうか? ここからは1つのアドバイスをお伝えしますので、参考にしてほしいと思います。

パワハラ被害者の方へ「災害が起きている」

 あなたがパワハラ被害者の方だったら、今の状況は災害が起きていると考えてください。これは自分の能力が劣っているなどの話ではありません。ハラスメントは嫌がらせの意味を持ちます。地震などの災害と戦おうとする人がいないように、今は自分の大切な健康、命を守るために避難しなければならないのです

 本来であればハラスメントが起こらず、起きたとしてもハラスメント相談窓口に連絡して助けてもらえるルートがあるはずですが、それがない場合は災害と同じです。悔しい思いや、未練もあるかも知れませんが、今はいったん避難することが最善策です。すべてはあなたのせいではありません。

 あなたが職場の同僚、家族、友人の方で、対象者がハラスメントの被害に遭っている、仕事量が多く過労の可能性がある、ストレスが高そう、元気がない、顔色が悪い、反応が遅いなど、異変を感じたら、被害者に災害が降りかかっている状況と理解してください。

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