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立憲民主党が議席減。辞任する枝野代表の「現場を変えた功績」を今こそ振り返る

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街頭演説でも手話通訳者の帯同が増えている

枝野

2019年の参議院議員選挙では立憲民主党の代表として各地で応援演説。横にいる男性が手話通訳者

 こうした理念は、枝野代表が立ち上げた立憲民主党にも受け継がれました。立憲民主党の街頭演説に、手話通訳者が立ち会うようになったのです。テレビ中継とは異なり、街頭では字幕を使って伝えられません。手話通訳者が立ち会うことで、耳が不自由な人でも街頭演説で政治家の考え方を知ることができるようになりました。

 費用や手話通訳者のスケジュールといった事情もあるため、まだ街頭演説すべてに手話通訳者が手配されているわけではありません。それでも、手話通訳者が立ち会う街頭演説は少しずつ増えています。

 手話通訳者を帯同させるという配慮は、他党にも影響を与えています。いまや自民党をはじめとする他党も大規模な街頭演説に手話通訳者を帯同させるようになりました。こうした取り組みによって、少しでも多くの国民が政治にアクセスできるようになっているのです。

<取材・文・撮影/小川裕夫>

フリーランスライター・カメラマン。1977年、静岡市生まれ。行政誌編集者を経てフリーに。首相官邸で実施される首相会見にはフリーランスで唯一のカメラマンとしても参加し、官邸への出入りは10年超。著書に『渋沢栄一と鉄道』(天夢人)などがある
Twitter:@ogawahiro

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