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高齢者に高額な健康食品を売りつける上司に絶句「ダマしてでも売れが口癖だった」

コラム

 街を歩いていると、商店街の一角などで時折見かける健康食品や自然食品などのポスターやのぼりがある、小さな店舗ほどのホールらしきスペース。

ビジネスイメージ―セミナー・プレゼン

※画像はイメージです(以下同じ)

 入口には「お気軽にお立ち寄りください」などと書かれ、中には椅子が数多く並べられ、営業マンらしき男性が高齢者たち相手に何やらセールストークをしている、といった光景を何度も見かけたことがあります。

 実はコレ、全部がそうとは断言しませんが、悪徳商法であるケースも多いとか。催眠商法と呼ばれる注意喚起がされている詐欺の手口のひとつとも言われています。

「ダマしてでも売れ」と叱咤する上司に絶句

「私が昔、働いていた会社がまさにこれをやっていました。一応、ちゃんと認可を受けた健康食品だったため、最初は詐欺という認識は持ってなかったですが、ずいぶんアコギな商売をやってるなとは思っていました」

 そう振り返るのは、25歳のときに半年ほど健康食品の販売代理店に勤めていた西野亮介さん(仮名・29歳)。担当していたのは北関東にある数か所のショップで、セールスリーダーである上司のアシスタントを務めていたそうです。

「上司は私たち部下に向かって、『ジイさん、バアさんたちをダマしてでも売れ!』と口にするような人で、社内でも売り上げは常に上位でした。とにかく口が達者というか、言葉巧みに調子のいいことを並べて、商品を買わせまくっていました」

高額な買い物をさせることに罪悪感が…

詐欺 営業

 お客となる高齢者は事前にチラシを配って集めていたとのこと。会場では日用品をプレゼントしたり、お試し用の少量パックを無料、または格安で販売し、それを何度も繰り返して会場を一種の興奮状態にさせていたそうです。

「それが催眠療法っていう手口とはまったく知りませんでした。ただ、なんかテレビの通販番組みたいなノリで行っていたんですが、途中から年配のお客さん方の食いつきがやたらいいなぁとは思っていましたけどね。けど、最終的には何万円もするような高額な買い物をさせていたので、それに対しては罪悪感はありましたね」

 西野さんは上司に合いの手を打ったり、会場全般の雑用が主な仕事。自らセールストークをして商品を売ったわけではないですが、仕事の内容に対して次第に違和感を覚えるようになったといいます

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