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副業で売上500万円。28歳OL兼同人作家「勝利の方程式」

コラム

 副業で稼ぐなら、できれば趣味と実益を兼ねたビジネスをしたいもの。そんなちょっぴり欲張りな理想を叶えているのが医療機器メーカーで事務をしている森田明日香(仮名・28歳)さんです

漫画家

※画像はイメージです

「私は年5、6回くらい同人誌即売会に出て、女性向け二次創作同人誌を頒布しています。いわゆる“兼業同人作家”ですね」

 森田さんは現在、人気アニメ原作のジャンルで漫画の同人誌を制作。定時上がりで帰宅した後、好きな男性キャラクターへの「萌え」の赴くままペンを走らせるそうです。

1冊600円の同人誌で500万円!

 もともと漫画を描くのが好きで、ジャンルの動向によって波はあるものの、1種類の同人誌につきなんと年間9000部以上を売り上げたこともあるそう

「その同人誌は1冊600円でしたから、単純計算で540万円以上の売上です。本業の年収より多いですよ(笑)。私はそのとき、“シャッター前”(※同人誌即売会で、行列ができることを見越してシャッターの前に配置されるサークル。人気サークルを表す指標のひとつ)でした。

 そのときは『ライブ会場の物販列かよ!』と言いたくなるような物凄い長蛇の列ができて、売り子3人でも足りなかったくらいでした。握手を求められたり、差し入れに巨大な花束をいただいたりしたこともありますし……。正直持って帰るのに苦労しましたが、あれはウハウハでしたね(笑)」

 まるで人気タレントのような扱いに、話を聞いていて驚きを隠せません……! 森田さんの知り合いの超大手サークルの中には、同人誌の売上で家賃を払っている人もいるとのこと。

「ジャンルの力が一番大きいですね。女性向け二次創作同人誌の世界では、好きなキャラクターやカップリングで、かつ好きなシチュエーションを扱っている作品には惜しみなくお金を出してくれる層が多いと思います。逆に言えば、そこから外れるとたとえ絵や漫画が上手くても見向きもされず、買ってもらえません」

同人誌で売れるための「勝利の方程式」

 そのため、新しいジャンルで同人誌を作る時には“マーケティング”が欠かせないと言います。

「『そのジャンルでどんな絵柄やストーリー展開がウケているのか』というストリームと、自分の『萌え』とが一致するところを探ります。あまりにニッチな内容の漫画を描くとファンにそっぽ向かれて売上が落ちる可能性もありますしね(笑)

 個人的にはちょっと鬼畜なNTR展開(※恋愛関係にあるキャラクター2人のうち、片方がモブキャラなどに寝取られる話)が大好物なのですが、今のジャンルでは王道ハッピーエンドが好まれるため、そちらを重点的に描いています」

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