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脳梗塞を患ったリクルート元社員の31歳CEO。笑って死ねるか?を追求するワケ

ビジネス

31歳で患った「小脳梗塞」

中川純希さん

「頭痛がするなとは思っていました。痛みが強くなったり弱くなったりしていて。仕事も忙しかったし、寝不足か何かが原因だろうとあまり重く考えていませんでしたね」

 発症から5日目に病院で検査を受けた。この段階でも脳梗塞だとは思っていなかったという。

「今はインターネットで痛みや症状を検索すれば何の病気かを調べられるじゃないですか。事前に自分で調べておおよその目星はつけていました。医師にもその病名を伝えて、診察をしてもらいました」

 MRIなど一通りの検査を終えた後に中川さんを待っていたのは、まさかの診断名だった。

「すべての検査が終わったあと、ドラマで見るような少し暗めの部屋で『小脳梗塞です』と告げられました。その瞬間は頭が真っ白になりました」

経営者としても転機となった入院生活

 それから20日間、仕事から離れた入院生活を余儀なくされた。入院生活で考えたのは、経営への不安だった。

「脳梗塞になる前、自分は会社の代表なのだから誰よりも働かければならないと思っていました。実際にそうやって働く背中も見せてきたつもりです。しかし、そんな自分が倒れてしまった。こんな姿を見せてしまって、どう思われているのだろうか、会社を離れていってしまうのではないかと、最初の数日間は不安でたまらなかったです」

 しかし、それは杞憂に終わる。

「スマホでメンバーのやりとりなどはチェックしていたのですが、みんながいきいきと働いている姿を見ることができました。これは普通に働いていたら、わからなかったと思います。一歩離れてみることで『もっとみんなに任せてもいいんだ』と気づくことができました」

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