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福山雅治が鉄道車両を購入か?秘密は、名曲で歌われた絶景に

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実際に歩く「弓形に続く線路」の町並み

 福山雅治氏の見た「弓形に続く線路」とはどういった風景であったのか――実際にJR長崎本線東園駅に降り立ち、福山氏が幼少期に歩いたであろう道を辿ってみた。長崎駅から東園駅までの列車はおおよそ1時間に1本の間隔で運行。所要時間は約30分ほど、運賃は480円だ。

 長崎駅のホームに停車していたのは、先述した新型ハイブリッド式車両「YC1系」。ハイブリッド車両初体験の筆者が「本当にモーターやインバーターとディーゼル

 エンジンの両方の音がするのか…」と感心しつつ車内を眺めていると「間もなく東園に着きます」というアナウンスとともに「線路の右も左も海」という光景が目に飛び込んできた。この場所こそがまさに「弓形に続く線路」であり、わずか10数秒間ではあるが、まるで映画『千と千尋の神隠し』の1シーンに迷い込んだような気分にさせられる

JR九州

東園駅近くから撮影した「弓形に続く線路」を往く新型のYC1系。線路の写真右側は漁港となっており「海の上を走る列車」を見ることができる

ファインダー越しに見る長崎の海は…

 東園駅は無人駅で、駅前の路地を抜けると漁港と民家が広がる。周囲を散策すると、綺麗に手入れされた棚田や段々畑、そして「みかん畑」も見えてきた。「無人駅の前」といえども、この辺は長崎市や諫早市の通勤圏。比較的新しそうな家も見られ、兼業農家も多いのだろう。

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東園駅に停車するYC1系。その奇抜なデザインは話題を呼んだ

 みかん畑に向けて少し坂をのぼり、歩いてきた道を振り返ると、眼下には大村湾が広がる。この景色こそが福山雅治氏の幼少期の原風景なのであろうか。

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大村湾とみかん畑と夏の空。まさに「蜜柑色の夏休み」

 通りかかった地元の男性と「福山トーク」に花を咲かせつつ海を眺めていると、ちょうど遠くからYC1 の独特な走行音が聞こえてきた。「ベージュと朱色のキハ」はもうやって来ない。しかし、ファインダー越しに見る海は「蜜柑色の夏休み」の歌詞と同じようにキラキラと光り、そしてローカル輸送を支える新型車両のステンレスボディもそれに負けないほど輝いて見えた

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みかん畑から見た大村湾。YC1が独特の走行音を響かせ通過していった

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