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柳葉敏郎が故郷・秋田に移住して思うこと「東京は“邪魔なもの”が多すぎる」

東京には「邪魔なもの」が多すぎる

いのちの停車場

――柳葉さんは15年ほど前から故郷・秋田と東京の二か所を拠点にされています(秋田在住)。現役世代でありながら、故郷に帰る決断をした理由は?

柳葉:決断というか、もともと東京に骨を埋めるつもりはなくて、いずれ秋田に戻って生活を営めればいいなと思っていたんです。やっぱり自分の田舎が好きだから。

――しかし骨を埋めるというより、現役バリバリの時点で動いています。それは?

柳葉:家族の存在です。子育てするのに、俺は東京では無理だった。そういった意味では東京に負けたんです(笑)。父親として、子供たちには尊敬してもらいたいし、見ていてもらいたい。それができるのは、自分が育った田舎なのかなと思ったんです。

――都会、田舎の比較ではなく、「自分の故郷」。

柳葉:そうです。そこでなら、余計なものを挟まずに、素直に子供と接することができるかなと。自分にとっては、東京という環境には邪魔なものが多すぎるんです。自分の故郷のほうが、父親として自然体でいられる。

覚悟を持って自分の人生を歩んでほしい

いのちの停車場

――実際に秋田に戻ってみて、仕事で行ったり来たりしていると思うのですが、苦労はありませんか? あるいはそれを上回る良さは?

柳葉:苦労はないです。いろんな反応はありますよ。いい意見もあるし、悪い意見もある。でもそれは覚悟の上でしたし、それに批判があったとしても、田舎って敵が見えるんですよ。言い方はあれですけど、敵が見えるから、対処のしようがある。今のところ、ですけどね。

――若い人にも勧めますか?

柳葉:それはそれぞれの価値観だから。勧めもしないし否定もしない。ただ人生って、自分だけのものではない、必ず人が関わってくる。家族だけじゃなく、自分を囲む環境すべてね。それをしっかり踏まえた上で、覚悟を持って自分の人生を歩んでいってほしいなとは思います。

――最後にひと言、今回演じた宮嶋は、幸せだったと思いますか?

柳葉:幸せだったんじゃないですかね。最後は「ありがとう」と「ごめんな」という気持ちだったと言いましたが、それは家族や息子にだけじゃなくて、自分が生きて出会ってきたいろんなものに対しての思いだったと思います。それを言えた、しっかりと感じることができたということは、幸せだったんじゃないかと。僕はそう思っています。

<取材・文・撮影/望月ふみ>

ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異
Twitter:@mochi_fumi

【公開情報】
映画『いのちの停車場』は5月21日より公開
(C) 2021「いのちの停車場」製作委員会

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