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年収1億円「フリーランスの王」が力説する“転職するつもりの就活”

学び

 旅行大手の株式会社エイチ・アイ・エスが2022年4月入社の新卒採用を見送ると発表した。航空業界だけでなく、鉄道や飲食など、コロナ不況の影響を受け新卒採用を大幅に縮小する業界が増えている。新型コロナの収束が見通せない中、学生は就活をするうえでどのようなことを意識したらいいのだろうか

就活生

画像はイメージです(以下同じ)

 業界別の年収情報や稼げるキャリアの歩み方を発信するYouTubeチャンネル「年収チャンネル」を運営するStockSun株式会社代表の株本祐己さん@StockSun_ceo)に、コロナ禍における就活の変化や今後、企業に求められる人材について話を聞いた。

就活は“転職ありき”で進めた

 厚生労働省が2021年3月に発表した「就職内定者状況」によると、大学生の内定率は89.5%と前年に比べ2.8ポイント減少している。内定者率が90%を割ったのは5年ぶりだが――。

 しかし、株本さんは「就活市場全体としては従来と大きく変わらない」と話す。

「特定の業界は採用人数を減らしているが、IT・医療介護・運輸などコロナの影響を受けにくい業界の採用意欲は依然高いまま。就活市場全体としては従来と大きく変わらないです。ただ今の就活生は、業界選びよりも“終身雇用を前提としない、転職ありきの就活”を意識することが重要だと思います

「今までが異常」終身雇用は崩壊へ

 2019年にトヨタ自動車の豊田章男社長が「終身雇用は難しい」と発言している。しかしなぜ、転職を前提として就職をしておく必要があるのだろうか。

トヨタ自動車

トヨタ自動車 © Dmytro Varavin/Dreamstime.com

 株本さんは「どの業界もコロナ禍で流動的に変化せざるを得なくなり、『就職すれば安泰』という企業は少なくなっている」と話す。50代以上の会社員は定年まで逃げ切れるかもしれないが、今の世代が終身雇用を前提として就活をすると危険だというのだ。

 さらに多くの企業で働き方改革が推進され、デジタル化やICT(情報通信技術)化により生産性が向上している点も、終身雇用の難しさを表している。

「長く勤めている人材って、企業側からすると、別に能力自体には魅力はないですからね。外部の経験豊富な人材のほうがよっぽど市場価値が高いですし。終身雇用組は忠誠心とか企業カルチャー構築には貢献してくれますが、リモートワークで生産性を求めるようになったらそんなものはどうでもよくなりますね。今までが異常だったと思いますよ

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