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ディズニーとも喧嘩するNetflix。常識をブッ壊して急成長する最強の戦い方

 動画配信サービスの実態を追い続けるジャーナリスト、ジーナ・キーティングによって出版された「NETFLIX コンテンツ帝国の野望」を元に映画化されたドキュメンタリー『NETFLIX 世界征服の野望』が日本でも2020年に劇場公開された。

Netflix

画像は公式サイトより

 この映画は、1997年のNetflix創設からの歴史を追ったものであり、実店舗を持たないNetflixが郵便DVDレンタルのサービスを開始したことによって、全盛期には9000店舗以上もあったアメリカの最大手のレンタルチェーン「ブロックバスター」にケンカを売ったことで巻き起こったDVDレンタル市場戦争がメインとして扱われていた。

アメリカのレンタルチェーンは続々倒産

 店舗を持たず、在庫数よりもコスパを売りにしていたNetflixに対して、店舗を構え、大量の在庫と企業力で対抗したブロックバスターだが、2007年に追い打ちをかけるようにNetflixが動画配信サービスを開始

 遅れてブロックバスターもブロックバスター・オンラインという動画配信サービスを開始したが、業績は悪化し続け、2013年に倒産。同じくレンタルチェーンの業界2位だったハリウッドビデオも倒産してしまった。

 日本では、動画配信サービスとして上陸しただけに、Netflixの過去を知る人は少ないのだが、Netflixの喧嘩腰というのは、実は創設時から始まっていたのだ。

「Netflix オリジナル作品」の作りかた

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 動画配信サービスの当時のスタンスとしては、既存の映画やドラマのラインナップを充実させるもので、レンタル店に行かなくても済むという正にコスパ重視な考え方であった。日本でも「U-NEXT」はこのスタンスである。しかし、そこには問題点があって、それは海外進出が難しいことだ。

 既存の作品は、国によって、権利の関係上で様々な形態が存在しているため、アメリカや他国のNetflixと日本のNetflixでは、放送されている作品はかなり違ってくるほどだ。「Netflixに入らないといけない」という動機付けができるかどうかが、他国からの視点で見た場合、非常に難しいのだ。

 だからといって、頻繁にオリジナル作品を製作できない。そんなときにNetflixが思いついたのは、もともとは劇場公開を予定しており、映画祭などのイベントで上映されていながらも、宙に浮いている状態で劇場公開の目途が立たない準未公開映画を片っ端から購入していき、それらを「Netflix オリジナル作品」として次々と配信していくことだった

 それと並行して、映画を製作したくてもなかなか企画が通らない脚本やリメイク権を次々と購入していき、急ピッチで制作が開始された。日本の人気漫画『デスノート』のアメリカ映画化企画も2007年頃にリメイク権が売買されていたが、企画が浮上しては消えての繰り返しで、結局のところゴーサインが出ないものを買取り、オリジナル作品として制作したのだ

 ちなみに同じ宙に浮いていたリメイク権としては『カウボーイ・ビバップ』も同様であり、『サーチ』のジョン・チョー主演で実写ドラマシリーズとして、すでに撮影が完了している。

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