大黒屋の社長は元GSの超エリートだった。華僑に学んだ“お金の修羅場” | ページ 3 | bizSPA!フレッシュ

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大黒屋の社長は元GSの超エリートだった。華僑に学んだ“お金の修羅場”

ビジネス

リブランディングで次世代へも認知拡大

大黒屋

オンライン査定アプリ「UTTA!」

「常に5~10年先を見て経営を行なっていますが、日本もだいぶネットにシフトし始めたと感じています。海外に目を向けると、そもそも小売店がないことが多く、さらにオンラインでの買取需要が増えてくると思います。ただ、近年、フリマアプリが勃興してきましたが、“ネットの性(さが)”とも言いましょうか、物品の値付けがどうしても不透明になってしまう。

 今では価格がオープンになってきた分、ある程度、他社と比較できるようになりましたが、適正価格を把握していないと売り手側・買い手側双方に不利益が生じる原因になる。『UTTA!』は完全オンラインでプロの鑑定士が24時間以内に査定し、適正価格を把握できるのでフリマアプリやオークションサイトに出品するときの参考にもなると思います」

 他方、小川社長は「若年層へのアプローチはあくまで主戦場ではない」とし、基本は既存の40~60代をメインに考えているという。

「20〜30代の可処分所得を見ればわかるのですが、年収400万円のアベレージであれば、ブランド品に対する執着心があまりなかったり、生活水準的に買えなかったりする。大黒屋は貴金属や宝石、時計・バッグ等のブランド品を中心に扱っている分、主軸は40~60代の富裕層と考えています。ただ、富裕層の子どもや孫はターゲットになるので、オンラインで査定から買取まで行えるプラットフォームも、裾野を広げる意味で有用だと捉えている」

他社は全く競合として意識していない

 ブランドリユース業界では大黒屋のほかにも「コメ兵」や「バリュエンスHD(なんぼや)」といった競合もひしめいている。また、リユース業界全体で見ればフリマアプリの中で「メルカリ」が一強として日本市場を席巻している。

 このような状況下でも、「他社は全く競合として意識していない」と語る小川社長は、「当社が質屋業をルーツとして事業を営んできたことが他社との優位性に繋がっている」と説明する。

「質屋は質草として預かった物品の担保価値を適切に評価し、また担保価値が下落しないよう維持しなくてはならない。質屋ゆえに“お金の怖さ”を知っているわけですね。また、質屋で培った鑑定技術も当社の強み。お客様から買い取ったブランド品や貴金属が『いくらで売れるか』を、的確にかつ迅速に値付けができます」

 さらに、大黒屋独自のネットワークを活かした販売力で、在庫を余すことなく回していける。

「一方で他社は買い取り・販売からスタートしているため、『できるだけ安く仕入れて高く売る』のを基本とした、利益重視のビジネス構造になっています。当社の場合は質屋で培ったプロの鑑定士が商品の適正価値を見定められるので『他社よりも高く買い取り、安く売る』ことが可能なんです」

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