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深川麻衣、人生を決めた25歳の決断「女優への興味が膨れ上がった」

暮らし

写真は、未来に向けてのものでもある

深川麻衣

――深川さん自身、カメラ好きだと聞いていますが、今作での経験から新たな気づきはありましたか?

深川:これまでは「この表情がステキだな」「キレイだなと思った瞬間を閉じ込めたい、切り取りたい」と思って撮っていました。でも、この作品での写真は、今を輝かせるためでもあるけれど、将来や未来に向けてでもあるなって。

 遺影写真と聞くと、ちょっとネガティブなイメージがあります。でもこの物語の「おもいで写真」は、その人がその人らしく輝くためだったり、その人がいなくなっても残された人に笑顔とか時間がふと呼び起こされるようなものです。写真って、今だけじゃなく、未来に向けてのものでもあるんだなと感じました。

――本作での写真は、人々に力をくれます。深川さんの力になっている写真はありますか?

深川:去年のお正月に、家族写真を撮ったんです。子どもの頃は両親が私や兄を撮ってくれていましたが、家族そろっての写真は意外となかった。この作品を経験したから思いついたのかもしれません。

 照れくさくて、言い出すのに勇気がいりましたが、「家族写真を撮りたい」と話して、家の前にみんなで並んで、犬も一緒に、セルフタイマーで撮りました。みんなちょっと緊張していて、笑顔ではないのですが、それもいいなって。撮ってよかったと思っています。

実家の前に広がる田んぼの風景が好き

深川麻衣

――もし現時点で「おもいで写真」を撮るとしたら、ご実家の前ですか?

深川:実家を背景にというより、家の玄関を開けて外に出たときに、広がっている田んぼの前で撮りたいですね。時期によっては本当に緑鮮やかでキレイなんです。小さいころから見慣れてきた、そうした風景の前が自分らしいかなと思います。

――結子は、町のおじいさんやおばあさんの思い出に触れていきます。深川さんご自身のおじいさんやおばあさんとの思い出はありますか?

深川:おじいちゃんは父方も母方も亡くなっているのですが、おばあちゃんはどちらも元気で、特に母方のおばあちゃんの家には、子どもの頃、夏休みになるといつも泊りに行っていました。

 おばあちゃんが漬けてくれた梅干しが大好きなんです。しょっぱくて小さなタイプの梅干しで、それをいつも食べていました。1日に10個とか20個食べて叱られていましたね。

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