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「ポケモンに詳しくなかった」30代社長が語るポケモンセンターの未来

ビジネス

リアルだからこその世界観を

――ポケモンに触れられる場所として、ポケモンセンター自体の意義をどう考えていますか?

上郷:ポケモンセンターの意義は、ポケモンコンテンツをお客さまに「お届け」することです。

 ECサイト「ポケモンセンターオンライン」では、WEB上ならではの商品展開やキャンペーンをさまざまな形でお届けしています。一方で店舗は、リアルな空間を提供しつつ、イベントなども開催しています。お誕生日に特別なポケモンのプレゼントを行っていることなどは、その一例です。

 店舗より利便性高くモノを手に入れることのできるECと、リアルだからこそ非日常的なポケモンの世界観を体感できる店舗で、それぞれの特徴を活かし、補完していくことで、よりその意義を深めることができると考えています。

一度に50種類のグッズを新発売することも

上郷社長

――今なお続いている部分もあるかと思いますが、コロナ禍となってからはどのような影響がありましたか?

上郷:店舗の休業により売上げが立たなくなるのはもちろんありましたが、「コロナによって購買行動の変化のスピード感が早まって、しかるべきところに行き着いた」と捉えています。

 モノを買う利便性などはECサイトが優位になった面もありますが、人と人が集まるなど、本質では変わらない部分もあります。リアルな空間での世界観やそこにしかない体験価値はそのぶん向上したように感じています。

――グッズを入れ替える期間など、店舗運営についてはどのような工夫をしていますか?

上郷:コンスタントに新しいオリジナルグッズを発売しています。多いときでは一度に50種類ほど発売する場合もあり、グッズを通してお客さまに常に新しい楽しみを提供できるようにしています。

 私たちが大事にしているのはラインナップの幅広さです。ポケモンのゲーム自体もさまざまなポケモンと一緒に旅をできる「多様性」が良さでもありますが、そうした多様な要素を魅力的に表現していくためにも力を注いでいます。

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