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若者に知ってほしい…太田胃散が「ゆるキャラ」「ももクロ」と組んだ意図

ビジネス

社内公募から生まれた「三毛猫キャラ」

太田胃散

太田胃散の公式PR大使を務める「太田胃にゃん」

 太田胃散は40代以上の生活者に認知度が高い胃腸薬である一方、今の若い世代にはあまり浸透しておらず、このままでは新しいファンの獲得は難しく、将来的な認知度も低下すると考えた末、たどり着いたのがゆるキャラを使ったリブランディングだった。

「社名でもあり製品名でもある太田胃散のPRをしようにも、医薬品であるがゆえに、なかなか難しい。そこで“キャラ立ち”するような、ゆるキャラを作ったほうがプロモーションしやすいのではと考えたんです。社員も参加しているという意識を持ってもらえるプロジェクトにしたかったので、社内公募でアイディアを集めました

 社員が考えた猫のイラストが選ばれ、それをブラッシュアップし、太田胃散公式PR大使『太田胃にゃん』が誕生しました。太田胃にゃんのプロフィールもしっかりと作り、“3万匹に1匹の確率でしか誕生しないとも言われている三毛猫のオス”で、『会えるとラッキー』『幸せ』といったポジティブなイメージを持ってもらえるよう心がけました」

 ゆるキャラのプロモーションを始め、Webサイトを立ち上げたり、リアルイベントに参加したり、太田胃にゃんの着ぐるみが製品のサンプリングをしたりと、地道な草の根活動をしていったことで、徐々に若年層への認知が広がっていった。

大人気「ももクロ」とコラボも実現

 イベント以外にも、ラジオ番組とのタイアップなどのキャンペーン施策を行ってきた結果、Twitterのフォロワーが9万人に達し、人気アカウントに成長した。

「何も今すぐ太田胃散を使ってもらおうと思っているのではなく、まずは若い人に知ってもらおう。そんな思いでゆるキャラを始めました。将来胃腸に関する悩みがあった時に想起してもらえるブランドになればと思っていますね」

 そんななか、ラジオ番組でタイアップしたこともあったももいろクローバーZが、2020年9月に「太田胃にゃん応援隊」として就任が決まったという。

「2018年からたびたびラジオ番組で、ももいろクローバーZとコラボする機会があり、『皆を巻き込んで元気にする力』をお借りしたいと思い、公式応援隊の熱烈オファーを送りました(笑)

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