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持続化給付金の不正受給。なぜ10〜20代が詐欺に加担したのか

ビジネス

 赤信号みんなで渡れば怖くない。「誰もつかまってないし、みんな、やっているから大丈夫だよ……」という勧誘者の甘いささやきにのってしまい、持続化給付金の不正受給に走った人が多い。特に目立つのが10~20代の若い世代です。

詐欺師

画像はイメージです(以下同じ)

 本来、持続化給付金はコロナ禍で売り上げが減ってしまい、大きな影響を受けた中小企業や個人事業主に対しての支援措置。すばやい支給を行うために、厳しい審査はなく、前年度の確定申告の写しや、前年度より50%以上減った月の売上台帳、身分証や通帳のコピーなどの必要書類を準備して、ネットで申請をすれば、法人であれば最大200万円、個人事業主なら100万円が支払われます

 残念ながら、今回の犯行はこうした手続きが簡略化されたところにつけ入られました。

沖縄では不正申請が1800件

 逮捕される人たちも続々出てきています。9月に警視庁が男性ら3人を詐欺容疑で逮捕していますが、100人に嘘の申請をさせて1億円の不正給付に関わっています。また400人以上の持続化給付金の不正申請を指南していた名古屋に在住する男ら3人が逮捕され、10月に起訴。被害は4億円以上になるとみられています。

 特に深刻なのが、沖縄県のケースです。不正には税理士も関わり、持続化給付金の申請代行数は、1800件にも上っています。単純計算しても被害総額は18億円です。

 しかも、不正受給した一人は地元紙「沖縄タイムス」社員でした。マスコミの人間としてモラルに欠けていたのは当然ですが、詐欺では肩書きや権威を利用して、人を集める傾向がありますので、もしかすると「地元の新聞社の社員が勧めているから大丈夫」と思わせて、不正受給に導いたことも考えられます。

対人関係を大切にする土地柄ゆえ

持続化給付金

国の持続化給付金サイト ※画像はサイトより

 もし新聞社の肩書きが悪用されて、被害が広がったとすれば、深刻なことです。さらに、沖縄の不正受給では反社会的勢力にもお金が流れている恐れもがあるともいわれています。

 なぜ、沖縄でこれほど多くの人が不正申請に手を染めてしまったのでしょうか? 地元の報道では、沖縄では対人関係を大切にする土地柄ゆえ、口コミ情報が広がりやすかったからという指摘がありました。若者だけでなく、60代の主婦など幅広い年齢層が不正受給している点からも頷けます。

 こうした地域性から、沖縄ではマルチ商法が受け入れらやすいともいいます。それに乗って、不正受給の話が広がった可能性は充分にあるでしょう。

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