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最高月収130万円。“超細密画”がバズった異色の絵描きの副業論

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自己顕示欲を出して迷走した時期も

 一時期はイベンター、料理人、カメラマン、ラジオDJなど「何屋」かわからないくらい、色々なことに手を出していたというGAIさん。当時のことを振り返りながらこう話す。

「当時は、自分に何ができるのか単純に探していました。ただ、いっぱいやりたいことがあっても、時間は有限。正直、自分に自信がなくて、ジレンマを抱えていました……何をやってもある程度まではできるけど、それ以上は進歩しない。でも、いろいろなことをやっているのが、自分のステータスとも思っていた。自己顕示欲を出したかったんでしょうね(笑)」

 あれやこれやと精を出して挑戦してみるものの、自分の理想を見出せず、「自分は人に求められていないかも」と、思いがくすぶるばかりで苦悩を抱えていたという。そんな状況を打破するきっかけとなったのが友人からの一言だった。

「5年くらい前に、昔からのDJ仲間に『1回自分捨てたら』とガツンと言われました(笑)。有名になりたい一心でいろいろと手を出していたけど、リセットしようと思いました。余計なことを全部やめ、絵に集中することで、新たに再出発したいと考えました」

バズることのすごさを体感

 現在、GAIさんのツイッターのフォロワー数は1.8万人(2020年9月時点)。どのようなきっかけで一気に増え始めたのか。GAIさんは「模写した絵をひたすら上げることに徹した」と語る。

「お世話になっているコンサルタントの方から『絵を商売にするにはスキルを上達させ、SNSのフォロワーを増やせ』とアドバイスがあったんです。余計なことには手を出さないと決めていたので、仕事終わりも休日も一切遊びには行かず、絵を描くことに集中しました。とはいえ、素人に毛が生えたレベルだったので、ひたすら模写をして練習する日々でした」

 そんなある時、たまたま模写で描いた絵を投稿したところ、いいね!数が5000もついて、バズったという。

「これまで何気なくツイッターに模写を投稿していて、いいね!数100で喜んでいたのが、急に5000とは驚きました(笑)。そこからリプライやDMをもらって絵を描く依頼がきたので、“バズることのすごさ”を体感しました」

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