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コロナ後の転職で失敗しないコツ。成長が見込める4つの業種

学び

 在宅勤務やテレワークが進むなかで、転職先で社員と接する機会が減るなど不安もあると思います。ただそういう時には「この会社は何を目指しているのか」「この会社のビジョンに沿っていれば間違いない」など、自分なりのチェック項目を設定することが大事です。こうした企業風土が自分と符合するかを判断することが以前よりも重要になってくると思います。

面接

アフターコロナで転職のルールが変わる ※イメージです(以下同じ)

 企業側の視点でいうと、コロナによる緊急事態宣言が解除されて「毎日出社しなさい」という会社もあれば、「在宅勤務、テレワークを継続します」という会社もある。例えば、ユニクロの柳井正会長兼社長は「自粛は要らない」「安全を確保したうえで社会的な役割を果たす」と言っています。これはひとつの考え方ですけど中には「従業員が怖がって来ないから営業やめる」という会社もあります。

 つまり企業側にもいろいろ考え方があるということです。何が正解で何が間違いということではありません。ただその会社がなぜそうするのかが重要で、社員はそれを見ている。会社は社員に対して説明責任を果たさないといけない。そういう会社でなければ良い人材を採用できないでしょう。

短時間で良い会社を見極めるには

 転職活動の際に積極的に質問していくことが大事です。「コロナ後の働き方について御社はどういうふうに考えていますか?」という問いに対して、人事が「いや、ちょっと会社に確かめます」と言ったらそれはダメな会社です。採用を任されている人間が会社の方針を説明できるようになっていない訳ですから。当然ですが、社長とか経営陣の態度がはっきりしていないと人事部門も何も言えません。

 こういうことを質問することで、しっかりした会社か、いい加減な会社かというのはわかります。転職する方の質問力は大事です。後はエージェントにきちんと聞く。ちゃんと正しいことを教えてくれるエージェントと付き合うことも重要です。

 転職市場における応募者の価値は、その本人が溜めてきた能力や実績と所属している企業の価値の掛け算です。例えばコロナの影響で厳しい業界にあえて行く必要はありません。現時点で転職を考えるのであれば、これから伸びしろのある業界をきちんと見極めていくことが大事です。

成長が見込める業種は

成長

 今回のコロナ騒動でも改めて浮き彫りになりましたが、流通業界はすごく注目されました。在宅勤務など閉塞感のある毎日のなかで、すこしでもおいしいものとか、彩のいい野菜とかを食べたいですよね。流通のほかにも、ライフラインを支える業種は成長余地があります。コロナによって変わった環境は急に元には戻りません。日々の生活のなかでの地元のスーパーの役割などは大きく見直されてきた事例だと思います。

 また今後確実に増えてくるのは投資ファンドの仕事です。今回のコロナによって大企業が中核以外の事業を売却し、それを買う企業が増える。あるいは地方で行き詰った企業が良い事業を持っている事例も多い。すでに多くの投資ファンドには売却案件が続々と持ち込まれています。

 一方で、思わぬ需要が生まれることもあると思います。例えばアパレル業界。自宅で仕事をしている時にON/OFFの切り替えは大事ですよね。きちんと感はあるけれど、家にいても肩がこらない洋服、部屋着ではないけど見映えも良いものはニーズがあると思います。テレビ会議でネクタイをして出てくる人がいますが違和感ありますよね。

 あとは住宅のリフォーム分野ですね。不動産業界は、これまでずっと駅近、駅近と言っていましたが、テレワークが普及してくれば駅に近いよりも部屋がもうひとつある物件のほうがいいという流れが生まれるかもしれません。そして仕事部屋が必要になれば、これは2部屋を3部屋にリフォームしようという需要も生まれてくると思います。

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