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会社員を3年で挫折した「元イジメられっ子社長」が起業以来、増収増益できた訳

ビジネス

輪からはみ出してしまい起業の道に

EPOCH

 プロデューサーをめざして、第二の社会人人生を歩み始める石澤氏は、アート制作やWeb制作のベンチャー企業を渡り歩くことになる。

「イベントや、Webディレクションや映像制作など色々な案件に関わる機会があり、成果を出せたものもあれば、失敗したり挫折したりしたこともたくさんありました。

 特に3社目では、キャパオーバーになるくらいの多数のプロジェクト、取り巻く人間関係のこじれから、自分の居場所がなくなるくらいの挫折を経験しました。この時『もう、ルールを作る側に回ってやるしか生き残れる道はない』と悟りました」

 会社経営を始めたことに対し、石澤氏は「正しく諦められた」と表現する。 社員として働くことを諦め、自ら起業する道を選んだことで、新しい人生を切り開くと、決意した石澤氏は2013年に株式会社EPOCHを立ち上げた。

「この領域で起業すればやれる」

「起業する前には不安もあったので、かなり市場調査をしました。普通にやっても大手に適うはずがなく、生き残る術を見出したかった。

 3社目に勤めていた頃、インターネット黎明期から使われていた『Flash』という技術が、iPhoneなどのモバイルデバイスに対応されない発表がありました。

 これは、制作会社にとっては大きなパラダイムシフトでした。今後モバイル全盛の時代が来ると、未来を予見したのです。数年で、映像とデジタルが融合したものが当たり前になる。デジタルを基軸にした映像制作を行う会社は当時なかったので、この領域で起業すれば、やっていけると確信しました」

 石澤氏の予想は的中し、現在の企業サイトのトップには、ブランディングムービーを用いる流れが主流となっている。

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