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母親のLINEをブロック「一人で生きていきます」と、26歳男子が誓うまで

暮らし

念願の一人暮らしをするも母親は…

 大久保さんが就職したのは、実家から電車で1時間以上かかる場所。乗り物が苦手ということもあった大久保さんは、一人暮らしすることを決めました。

 もちろん母親には引っ越す直前まで反対され最後まで文句を言われ続けました。

「父は……わかっていましたが何も言いませんでした。母は引っ越してからも毎週末家に来ては『あなたは一人じゃなにもできないんだから』と料理や洗濯をして帰っていきました。もちろん毎日のようにLINEが来ることも変わりませんでした」

LINE

 週末になると母親が押しかけてくるため、社会人になっても遊びに出られるのは平日の仕事終わり程度。お金を使う機会があまりなかった大久保さんでしたが、ふとお金の貯まった通帳を見たとき、あることに気がついたのです。

母親の支配をLINEでブロック

 大久保さんは自分で稼いだお金が使われず貯まっていくのを実感したとき、「僕はこれを一人で稼いだのだから、きっと一人でもやっていける」と気づきました。

 母親から長年言われ続けた「一人では何もできない」という言葉に、ずっと縛られ続けていたことをようやく理解したのです。

「思い込みって怖いですよね。自分で稼いだお金を使って、母の顔色を伺わず自由に遊んだり好きなことをしたりしていいのだと、しばらく気づくことができなかったんです。そして気づいた瞬間、僕を縛る母親から逃げたいと思いました」

 大久保さんはすぐに新しい家を探し、母親が来る週末になる前に引っ越しを済ませました。そしてLINEで母親に「引っ越しました」という報告をするとともにブロックし、電話番号も変えて家族からの連絡を一切受け取れないようにしました。

LINE

「もちろん家族には新しい住所を教えていません。今は実家の近くに住む祖父と電話で連絡を取るくらいで、父とも母とも話していないです。母親に抑圧されていろいろなことを我慢してきた分、やりたいことがたくさんあって……今人生で初めての自由を謳歌しています」

<TEXT/つる>

食べること、お酒、音楽、辛いものが大好き。30代になっても派手髪から抜け出せません。外に出るのはお酒が待っている時だけという姿勢を崩さず、今日も適当に生きています

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