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英語で「人工芝」を表現すると…。言葉の意外な面白さが隠されている

コラム

 学校の校庭といえば、土のグラウンドがほとんど。河川敷の運動公園に行っても、雑草が生えているか、土がむき出しの場所が多いです。

楽しむ英会話

 新型コロナの影響でなかなか外出できず、「たまには、きれいな芝生のグラウンドで思いっきり運動をしたい」と思ったことがある人も多いでしょう。

【第75回】人工芝に隠された言葉の面白さ

 最近では、人工芝のグラウンドも増えていますし、昨年のラグビーワールドカップでは人工芝と天然芝を組み合わせた、ハイブリッド芝が話題にもなりました。

 家の庭などにある芝生はLawnと呼びます。もっと一般的に「芝草」という時にはGrassが使われます。このGrassという単語は、「草の根」を意味するGrassrootsという単語で馴染みのある人もいるではないでしょうか。「グラスルーツ」という風にカタカナで呼ばれることもあります。

 Grassが「草」。Rootsが「根」ですから、「草の根」とはそのままの略語です。これは地元に密着していて、エリート層などではなく、広く行き渡った一般市民を指します。グラスルーツの意見と言えば、一般市民の意見のこと。

「天然芝」と「人工芝」の英語表現

人工芝

※イメージです(以下同じ)

 このようなGrassrootsは、先ほどの例でいえば「天然芝」。逆に人工芝はArtificial turfやAstroturfと呼びます。Turfとは芝生の表層の部分です。根っこの奥深くまでではなく、表面だけ。人工芝を見たことのある人はご存知の通り、人工芝はカーペットの様に出来ています。この表層部分だけを人工的に(Artificial)に作ったものが人工芝。

 Artificial turfの製造メーカーのトップを行くのが、AstroTurfという会社です。ティッシュペーパーをクリネックスと呼んだり、ツナ缶をシーチキンと呼ぶように、人工芝を指して総称としてAstroturfと呼ぶようになりました。

 言葉の面白さはこの先に隠されています。例えばアマゾンなどオンラインのお店が販売する商品の評価を、一般のお客さんに成りすました人が偽物の高評価を出すことがあります。お店の人が行っている場合も、お店から報酬をもらって行う人もいるようです。これがAstroturfingと呼ばれています。

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