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シャープ、なぜマスク販売を抽選に?広報に聞いた

ビジネス

 大手電機メーカーのシャープが自社生産すると発表し話題となっていた不織布マスク。まずは政府への納入を優先し、その後、一般客向け販売を開始するとされていました。

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シャープ製マスク「MA-1050」(提供:シャープ)

 4月21日の午前10時、シャープは自社の販売サイトで発売。しかし、直後からアクセスが殺到して販売サイトに繋がりにくくなり、購入ができない事態となりました。結果、4月23日、販売方法を抽選方式に変更したことを発表しました。

 アクセス集中がもたらした他サービスへの影響など、今回の反響について広報担当者に聞いてみました。記事後半ではマスクの購入方法も紹介します。

マスク生産は政府の公募に応じたもの

マスク生産事業者

3月末までにマスクの増産設備の導入を行う事業者一覧 ※経済産業省HPより

 そもそも、シャープのマスク生産は経済産業省の「マスク等生産設備導入支援事業費補助金」の公募に応じて決定されたものです。

 マスク等生産設備導入支援事業とは、政府がマスクの品薄状態を受け、マスク生産事業者が政府の要請に応じ速やかな増産を実現するため、製造ラインの増強などの経費を一部補助することにより、国内への安定的なマスク供給を実現することを目的とした事業です。

 この事業には興和、Xins、ハタ工業、アレグロニット工業、白鳩、北陸ウェブなど、シャープを含め13社がマスク生産事業者として採択されています(最終更新の3月27日時点)。

 なお、この公募は機械装置の設置完了月ごとに全3回の締め切りが設けられており、最終締め切り日は5月15日となっているため、今後も事業者は増えていく見通しです。

アクセス殺到でサイトがダウン

 政府の要請に応じてマスクを生産し、今回販売をスタートしたシャープ。販売初日の反響について、シャープは販売告知サイトのトップにて下記のお詫び文を掲載しました(4月22日時点)。

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当社マスク販売に起因するアクセス障害についてのお詫び

本日4月21日(火)、個人のお客様向けにマスクの販売を開始しましたところ、予想を大幅に上回るアクセスが集中したことにより、ご購入いただけない状況が発生いたしました。
また、同時に、当社のCOCORO+サービスに繋がりにくくなるという現象が発生いたしました。
マスクをお求めのお客様、並びにAIoT機器をご愛用のお客様、COCORO MEMBERSの登録や利用サービスへのアクセスに多大なるご迷惑をお掛けしたことを、深くお詫び申し上げます。
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 COCORO MEMBERSとはシャープが運営する会員サイトのこと。今回、マスクの発売スタート直後、SNS上では「エアコンがスマホで操作できない」など、シャープ製のIoT家電が操作できなくなったとの報告が相次ぎました。

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