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毎朝3時に新聞の切り抜き。新卒ゆとり社員が「キツかったトレーニング」に感謝する理由

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キツいトレーニングで得たもの

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 聞いただけでもかなりきつそうな内容ですが、こういった生活を1年間続けたこともあり、大友さんは切り抜きの研修がなくなった2年目からも朝5時に起きてニュースを見て勉強することが習慣になったそう。

「朝活の習慣が身についたこともそうですが、自分自身で考えをまとめわかりやすく相手に伝える能力がかなり向上したように思えます。何より、キツいことを続けてきたことで自分は努力できるんだという自信がつきました。

 さらに転職をしようとした際のことですが、人材エージェントの方いわく、前の会社は社員が厳しく教育されることで有名で、転職市場では印象が良く引く手あまたということでした。実際に転職時には年収が50万円以上、上がりました。当時は時間外労働ばかりさせられて損している気分でしたが、能力と自信がつき年収も上がり今は感謝しかないです」

 企業の働き方改革やコンプライアンス意識の向上によって、個人の働き方の裁量が大きくなっている中で、より一層個人の成果に対する責任というのは重くなっていくように思えます。大友さんが新卒入社したような会社はこれから減っていくでしょうが、企業による多少の強制力というのは大抵の人にとって成果や自己成長の面では必要なのではないでしょうか。

<取材・文/けんぢる イラスト/デザイア恵利>

ライター。若者のキャリア、仕事について執筆

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