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新人研修で富士登山。代理店マンが「黒歴史だった」と語る理由は…

学び

 新型コロナの影響により、今年の新入社員はリモートでの研修や出社時期の延期など、大きな影響が出たのではないでしょうか。

登山

※イメージです(以下同じ)

 ですが、なかには「研修を逃れた今年の新人が羨ましい…」と言われるような、ハードコア研修を毎年する会社もあるようです。そこで、今回は新人研修の恒例行事がとんでもなく大変だったという人に話を聞きました。

 広告代理店に勤める塩田武さん(仮名・26歳)は現在5年目の中堅社員。後輩からも頼れる先輩として慕われています。そんな彼の勤務する代理店とそのグループ会社では毎年、新人研修の一環で、1泊2日で富士山へ登るという伝統行事があるそう。

新人研修の恒例行事、富士登山

 もちろん塩田さんも新入社員時代に参加したのですが、肉体的にも精神的にも非常に過酷なイベントだったようです。

「まず登山の服装からして嫌で、グループ社員である目印としてお揃いの帽子を被らされるんです。しかも登山中はそれを必ず着用していなければいけない、外すと引率の社員に注意されるので。何だかそれが小学生みたいで正直、馬鹿馬鹿しいなぁとは思っていました」

 小学校の集団登校に近いものを感じたと語る塩田さん。確かに22歳にもなって、そんな恰好をさせられるのは恥ずかしいものがあります。

 当日、富士山の5合目付近まではバスで移動し、いよいよそこから登山を開始したそうですが、残念ながらアウトドアが趣味で登山にある程度慣れていた彼にとっても、その日はあまり芳しくないコンディションだったようです。

初日から登山は超過酷で…

登山

「お昼ごろから登り始めましたが、太陽はほとんどみえず濃霧でした。それに5合目とはいえやっぱりそれなりの高度ですから非常に寒いです。最初のうちは同僚と一緒に、軽口を叩きながら登るくらいの元気はあったのですが。

 なんせ足場も見えづらく、下を向いて気をつけながら登っていく内にだんだんと気分も滅入ってきてしまって。結局ペースが遅くなってしまい、同僚に置いて行かれ、一人ぼっちで登ることになりました

 霧で周囲が見えづらいなか、寒さに震えながら黙々と山を登り、なんとか夕方にはその日のチェックポイントである山小屋までたどり着くことができた塩田さん。

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