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イケアが都心に初進出!今、「法人向け業態」に力を入れる訳

ビジネス

オフィス家具選びは仕事環境作りが大事

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「BYLLAN ラップトップサポート」で仕事を行うイケア社員

 冒頭で述べたテレワーク推奨企業の増加に伴い、仕事場所がオフィスから自宅へ変わったビジネスマンも多いのではないだろうか。

「オフィスであれ、自宅であれ、まずは仕事環境を作ることが大切です。フリーアドレスを導入する企業が増える中、いま考えているのが『デスクは本当に必要かどうか』ということ。現に、ラップトップ(膝上に乗せられるPC)で仕事をすることができ、必ずしもデスクを使う必要がないので、個々のワークスタイルに合った生活雑貨をチョイスするのもおすすめです」

 ラップトップで作業するときにおすすめなのは、「BYLLAN ラップトップサポート」という商品。PCを乗せる台の下はクッションになっており、ソファーや椅子に腰掛けながら仕事するのに最適だ。

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都市部の限られた空間を想定したワークスペースのインテリア

「また、都市部は郊外に比べて空間が限られるため、コンパクトなテーブルを選んだり、照明機能とワイヤレス充電が一体となったアクセサリーを使ったりするのもいいでしょう。また、仕事のオンオフを切り替えるために、デスクワーク用のテーブルとダイニングテーブルを分けて使うのも仕事に集中するための工夫のひとつ」と菊池氏は説明した。

都心出店で新たな購買体験の醸成

 2月に渋谷、そして5月28日には原宿の駅前にオープンを予定するイケア。都心に店舗出店を加速させる理由に、菊池氏は「これまでの郊外店舗のみだと、多様なライフスタイルを送る顧客のニーズを満たしきれない」と話す。

「全世界の人口のうち、7割が都市部に住むと言われており、都市化が進むということは車の保持率は必然的に下がる。郊外の店舗へは、基本的に車でのアクセスがメイン。

 2017年からはオンライン購入も可能となりましたが、『実際に店舗で見て決めたい』とする声もあり、都心部に住む人でも足を運びやすいような立地に店舗を構えることで、購買層の裾野拡大に繋がると考えています。『より快適な毎日を、より多くの方々に』というビジョンのもと、これからもホームファニッシング分野を牽引できるよう尽力していきたいですね」

 都心にイケアが出店することで、これまで行きたくても行けなかった消費者は、店舗へ出向くことが可能となる。渋谷、原宿という老若男女が集う街で、IKEAがどのような展開をしていくのだろうか。

<取材・文・撮影/古田島大介>

1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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